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スピンを楽しもう27 ~レベルを落とした原因を探る(ボストン世界選手権男子FSより)~

2016年ボストン世界選手権男子FSより、レベルを落とした14人中13人の要因を探ります(羽生選手は別記事で挙げています)。

【資料置き場】
テクニカルパネルハンドブック2015/2016版
コミュニケーション第1944号
ボストン世界選手権リザルトページ
男子FSプロトコル
スピンを楽しもう目次



YouTubeの再生速度は画面右下の歯車マークをクリックし、速度の数字を変えてみてください。スローだけでなくノーマルスピードでも見た方が全体の流れがわかります。

レベルを落としたところに★をつけました。


ハビエル・フェルナンデス
CSSp3(チェンジフットシットスピン)足換えのある、シットだけのスピン
https://youtu.be/qOUi32QlaS4?t=2m18s
【予定構成】
難エントランス(スリーターンからのイリュージョン)①-シット基本形-同足ジャンプ②-シット基本形-足換え-SF(シットフォワード)③+8回転④

①スリーターンからイリュージョンを1回やって、ただちにシット基本形で2回転。
ジャンプして同じ足で着氷ジャンプの前に基本姿勢か非基本姿勢で2回転、後に基本姿勢で2回転必要ですが、ジャンプ前の2回転は①でやっていますね。ジャンプ後はシット基本形で2回転。スピン中のジャンプはシット基本形ではさむことが多いです。難ポジションでないシットスピンが始まったら、跳ぶかな? と期待して見てみましょう。

足換え。
③足換え後2回転くらいまではまだ難ポジションになっていません。その後、フリーレッグを前に上げ、上体を被せたところでSFの姿勢になっているので、そこからカウントし始めます。2回転で難ポジションとしてレベル獲得。
★④そのまま8回転に達するまで回るはずが、7回転し終わったところで体を起こしてスピンを終えていますね。

【結果】
難エントランス(イリュージョンからのバックエントランス)①-シット基本形-同足ジャンプ②-シット基本形-足換え-SF(シットフォワード)③+8回転★



羽生結弦選手のFCSSp3については別に記事に挙げているのでこちらを。→http://rencadiary.blog14.fc2.com/blog-entry-472.html



アダム・リッポン
FCSp2(フライングキャメルスピン)跳んで始めるキャメルだけのスピン
https://youtu.be/oYMR4x75azU?t=1m20s
【予定構成】
難フライングエントランス(トウアラビアンからのバタフライ)①-キャメル基本形-CU(キャメルアップワード)②+チェンジエッジ③-CF(キャメルフォワード)④

①フリーレッグを振り回しながらつま先をつくトウアラビアンをやって、バタフライを跳びます(お腹が氷面に対して平行なのがバタフライ)。着氷後、2回転以内に基本姿勢に達して2回転保持しなければいけないのですが、ちゃんとキャメル基本形で回っていますね。
★②③肩のラインを氷面に対して垂直よりさらに上にひねるCUという姿勢を取り、同時にチェンジエッジしてかかと方向へ回転していたのをつま先方向へ変えていますが、2回転回り切る前にCUの姿勢をやめ、エッジも元のかかと方向へと戻しています。※チェンジエッジは前後に2回転ずつ必要。ここでレベルが2つとも獲れなかったんですね。
④肩のラインを氷面と平行にするCFという姿勢で2回転。

【結果】
難フライングエントランス(トウアラビアンからのバタフライ)①-キャメル基本形-CU(キャメルアップワード)★+チェンジエッジ★-CF(キャメルフォワード)②




ミハイル・コリヤダ
FSSp3
(フライングシットスピン)跳んで始めるシットだけのスピン
https://youtu.be/OB3inkDaxGQ?t=3m53s
【予定構成】
難フライング(フライングシット)①-シット基本形-SF(シットフォワード)②+8回転③-SB(シットビハインド)④

空中でシット姿勢を取るフライングシット、着氷後2回転以内に基本姿勢で2回転必要(この場合はシット)。
②フリーレッグを前にしたSFで2回転。
★③そのまま8回転に達するまで回るはずが、6回転ほどでやめています。
④フリーレッグを後にしたSBで2回転。

【結果】
難フライング(フライングシット)①-シット基本形-SF(シットフォワード)②+8回転★-SB(シットビハインド)③




マックス・アーロン
CCoSp3p2
(チェンジフットコンビネーションスピン)足換えのある、基本姿勢が3つ入ったコンビネーションスピン
https://youtu.be/by5HbcbifKo?t=4m44s
【予定構成】
難エントランス(トウアラビアン連続)①-キャメル基本形+チェンジエッジ②-シット基本形-ジャンプ足換え③-シット基本形-US(アップライトストレート)④

★①トウアラビアンの連続からただちにキャメル姿勢に入ろうとしますが、トウを引っ掛けてバランスを崩してしまっています。ただちに基本姿勢を取って2回転できず、難エントランスのレベルを獲れませんでした。
★②チェンジエッジをしていますが、チェンジエッジ前の2回転は①でキャメル姿勢が認定されていないので、チェンジエッジ前後で2回転ずつという要件がクリアされていません。
ジャンプにより足換えをしています。前後でそれぞれシット基本形で2回転ずつ回れています。
④上体を真っ直ぐにしたUSの中でもクロスフットスピン(両足に均等に体重をかける)で2回転。

コンビネーションスピン全体に入っている基本姿勢は3つ。キャメル基本形とシット基本形とUSです。キャメル基本形はチェンジエッジ前の姿勢は認定されなかったのですが、チェンジエッジ後は正しい姿勢で2回転してキャメル姿勢として認定されたということですね。




パトリック・チャン
FSSp3
(フライングシットスピン)跳んで始めるシットだけのスピン
https://youtu.be/zhT2GnQdFEQ?t=4m13s
【予定構成】
難フライングエントランス(デスドロップ)①-SF(シットフォワード)②+8回転③-SS(シットサイドウェイズ)④

①②アクセルジャンプのように上に向かって跳ぶデスドロップ着氷後、2回転以内に基本姿勢で2回転(この場合はSF)。同時に難ポジションとしてもレベル獲得。
回転数のカウントはフリーレッグを手で持ち、頭を下げた難ポジションの姿勢を取ってから開始します。
★③その姿勢のままプラス6回転して合計8回転するまで回る予定が、7回転で終えてしまっています。
④フリーレッグを横にしたSSという姿勢で2回転。

【結果】
難フライングエントランス(デスドロップ)①-SF(シットフォワード)②+8回転★-SS(シットサイドウェイズ)③



グラント・ホクスタイン選手のCCSp3はもともとレベル3構成なので除外。



アレクセイ・ビチェンコ
FCSp2
(フライングキャメルスピン)跳んで始めるキャメルだけのスピン
https://youtu.be/qYrhaVzerrY?t=3m45s
【予定構成】
難フライングエントランス(トウアラビアンからのバタフライ)①-キャメル基本形+8回転②-CU(キャメルアップワード)③

レベル3構成で1つレベルを落としています。
①トウアラビアンからバタフライを跳び、着氷後はちょっとキャメル姿勢のフリーレッグが下がりますが、そこから持ち直して膝をヒップより上げて2回転保持。
★②そのまま8回転に達するまで回る予定が、7回転でやめています。
③肩のラインを氷面に垂直よりさらに上にひねるCUという姿勢で2回転。SP(ショートプログラム)では同じスピンで膝が下がってしまって姿勢を認定されず、レベルを落としてしまいましたが、ここで修正してきました。



CSSp3(チェンジフットシットスピン)足換えのある、シットだけのスピン
https://youtu.be/qYrhaVzerrY?t=4m56s
【予定構成】
難エントランス(ダブルスリー)①-シット基本形-SF(シットフォワード)②-ジャンプ足換え③ーSS(シットサイドウェイズ)④

★①スリーターン連続からただちにシット基本形で2回転のところ、腰を落とすまでに時間がかかってただちにとはいかず、難エントランスが認められなかったようです。
②フリーレッグを前にしたSFという姿勢で2回転。
③ジャンプによる足換え。ジャンプ前にSFで、ジャンプ後にSSで、それぞれ2回転ずつ。ジャンプ足換えは足換え後の足で獲ったレベルになります。
④③でSSで2回転した時点で同時に④のレベルも獲れています。

【結果】
難エントランス(ダブルスリー)★-シット基本形×-SF(シットフォワード)①-ジャンプ足換え②ーSS(シットサイドウェイズ)③





ミーシャ・ジー
FSSp3
(フライングシットスピン)跳んで始めるシットだけのスピン
https://youtu.be/A7WmXptABBk?t=2m45s
【予定構成】
難フライングエントランス(デスドロップ)①-SF(シットフォワード)②+8回転③-SB(シットビハインド)④

①アクセルジャンプのように上に向かって跳ぶデスドロップを着氷後、2回転以内にSFで2回転。同時に②のレベルも獲れる。
★②プラス6回転して合計8回転まで回るはずが、①の分も含めて全部で6回転しか回れていません。ちなみに回数のカウントはフリーレッグを手で持ち、上体をひねって難ポジションの姿勢が確立してから始めます。

【結果】
難フライングエントランス(デスドロップ)①-SF(シットフォワード)②+8回転★-SB(シットビハインド)③





デニス・ヴァシリエフス
CCoSp2p3
(チェンジフットコンビネーションスピン)足換えのある、基本姿勢が3つ入ったコンビネーションスピン
https://youtu.be/ldbqY7S0M_0?t=4m6s
【予定構成】
SF(シットフォワード)①-NBP(非基本姿勢)②-足換え-(キャメル基本形-シット基本形-US(アップライトストレート)④)③

レベル3、そして2pということは基本姿勢が2つしか認められていないということですね。
もしシットの姿勢が認められていないとすると、①と③のレベルが獲れないことになってしまい、レベル2になるのでこれは却下。
もしアップライトの姿勢が認められていないとすると、③と④のレベルが獲れないことになってしまい、レベル2になるのでこれも却下。
となると、残るキャメルの姿勢が認められなかったんだなということがわかります。それなら③のレベルが獲れないということで、ちょうどレベル3で2基本姿勢の条件に当てはまります。

こんなふうに、プロトコルの略記号を見ただけで、おおよその見当がつく場合もあります。

では見ていきましょう。

①フリーレッグを前にしたSFという姿勢で2回転。
基本姿勢のどれにも当てはまらないのでNBPですね(キャメルはフリーレッグを後に伸ばすので除外、アップライトは膝を伸ばすので除外、シットは腿が氷面と平行になるまで腰を落とすので除外)。
この姿勢で2回転することにより難ポジションとしてレベル獲得。NBPはコンビネーションスピンの中でなければレベルは獲れません。

足換え。

★③足換え後にキャメル、シット、アップライトの基本姿勢を3つともやる「足換え後3基本姿勢」ですね。まず、キャメル基本形で2回転するのですが、最初は軸足の膝が曲がっていたり、フリーレッグの膝がヒップより下がっていたりとキャメルの姿勢になれていません。そして、膝が伸びてフリーレッグが上がって姿勢をちゃんと取ってからは1回転しかできていないので、結局キャメル姿勢は認定されませんでした。

次のシット基本形は腿が氷面と平行になるまで腰を落とした状態で2回転できています。
④最後は上体を真っ直ぐにしたアップライトストレート、通称I字スピンの姿勢で2回転。

【結果】
SF(シットフォワード)①-NBP(非基本姿勢)②-足換え-(キャメル基本形★-シット基本形-US(アップライトストレート)③)★

認定された姿勢はシットとアップライトの2つでした。




ブレンダン・ケリー
CCSp3
(チェンジフットキャメルスピン)足換えのある、キャメルだけのスピン
https://youtu.be/JunoQU8i-WM?t=1m54s
【予定構成】
CS(キャメルサイドウェイズ)①+チェンジエッジ②-ジャンプ足換え③-キャメル基本形-CF(キャメルフォワード)④

SPではCU(キャメルアップワード)だったところをCS(肩のラインが氷面と垂直)にしてきています。が、やはりSPと同じように、トウアラビアンからの入りでバランスを崩し、チェンジエッジ前のCSはフリーレッグが下がってグラグラしているので2回転はしているものの姿勢は認定されません。
チェンジエッジ後は姿勢が安定して、それで2回転しているので、CSの難ポジションとしてはレベルが獲れているのですが、チェンジエッジは認められませんでした。
①は獲れて②が★ですね。

③ジャンプによる足換え。ジャンプ前の2回転は①でクリア。ジャンプ後はキャメル基本形で2回転できています。
④肩のラインを氷面と平行にしたCFで2回転。

【結果】
CS(キャメルサイドウェイズ)①+チェンジエッジ★-ジャンプ足換え②-キャメル基本形-CF(キャメルフォワード)③



FSSp2(フライングシットスピン)跳んで始めるシットだけのスピン
https://youtu.be/JunoQU8i-WM?t=4m32s
【予定構成】
難フライングエントランス(デスドロップ)①-SF(シットフォワード)②+8回転③-SB(シットビハインド)④

①アクセルジャンプのように上に向かって跳ぶデスドロップ、着氷後2回転以内にSFで2回転で同時に②も獲得。
★③そのままプラス6回転で合計8回転まで回るはずが6回転でやめています。
④フリーレッグを後にしたSBで2回転。

【結果】
難フライングエントランス(デスドロップ)①-SF(シットフォワード)②+8回転★-SB(シットビハインド)③

SP(ショートプログラム)でも同じくフライングシットスピンをやっているのですが、難フライングエントランスはデスドロップではなくバタフライをやっていますね(今気づいた)。




シャフィク・ベセギエ
FCSp3
(フライングキャメルスピン)跳んで始めるキャメルだけのスピン
https://youtu.be/GkqdMAo5u_4?t=1m42s
【予定構成】
難フライングエントランス(バタフライ)①-CU(キャメルアップワード)②-CF(キャメルフォワード)③-CS(キャメルサイドウェイズ)④

①お腹を氷面と平行になるよう跳ぶバタフライ、着氷後2回転以内にCU(肩のラインが氷面と垂直よりさらに上にひねる)で2回転して同時に②を獲得。
③肩のラインを氷面と平行にしたCFで2回転。
★④肩のラインを氷面と垂直にしたCSで2回転するところが、完全に2回転回り切る前にやめています。

【結果】
難フライングエントランス(バタフライ)①-CU(キャメルアップワード)②-CF(キャメルフォワード)③-CS(キャメルサイドウェイズ)★



CSSp3(チェンジフットシットスピン)足換えのある、シットだけのスピン
https://youtu.be/GkqdMAo5u_4?t=4m1s
【予定構成】
SF(シットフォワード)①+8回転②-足換え-SS(シットサイドウェイズ)③-SB(シットビハインド)④

①フリーレッグを前にしたSFという姿勢で2回転。
②そのままプラス6回転で合計8回転まで回る。
足換え。
★③フリーレッグを横にしたSSという姿勢で2回転するはずが、腿が氷面と平行になるまで腰が落とせてから1回転しかできていない。
④フリーレッグを後にしたSBという姿勢で2回転。

【結果】
SF(シットフォワード)①+8回転②-足換え-SS(シットサイドウェイズ)★-SB(シットビハインド)③



CCoSp3p2(チェンジフットコンビネーションスピン)足換えのある、基本姿勢が3つ入ったコンビネーションスピン
https://youtu.be/GkqdMAo5u_4?t=4m53s
【予定構成】
キャメル基本形-NBP(非基本姿勢)①-US(アップライトストレート)②-足換え-(キャメル基本形-シット基本形-UF(アップライトフォワード)④)③

p3ということは基本姿勢は3つとも認定されている、だけどレベルは2つ落としているということですね。
シット姿勢は1つしかないので、これは正しい姿勢で2回転できて認定されたということがわかります。
これだけだとあまり手がかりにはならないか…(^^;

キャメル基本形でまず2回転。
①基本姿勢の定義に当てはまらない姿勢なのでNBPですね。2回転して難ポジションでレベル獲得。
②上体を真っ直ぐにしたUSという姿勢で2回転。
足換え。
★③「足換え後3基本姿勢」でレベルを獲りに行きます。まずはキャメル基本形で2回転。シット基本形で2回転。
最後のUF(上体を前に倒す)で2回転回り切れませんでした。同時に難ポジションも認定されません(★④)。

【結果】
キャメル基本形-NBP(非基本姿勢)①-US(アップライトストレート)②-足換え-(キャメル基本形-シット基本形-UF(アップライトフォワード)★)★





マキシム・コフトゥン
CCoSp3p3
(チェンジフットコンビネーションスピン)足換えのある、基本姿勢が3つ入ったコンビネーションスピン
https://youtu.be/woULdofM4uE?t=2m16s
【予定構成】
難エントランス(ダブルスリー)①-CU(キャメルアップワード)②-シット基本形-アップライト基本形-足換え-SB(シットビハインド)③-CF(キャメルフォワード)④

基本姿勢は3つとも認定されていますが、レベルを1つ落としていますね。

①片足で3の字を描くようなスリーターン連続からただちにCU(肩のラインを氷面と垂直よりさらに上にひねる)で2回転。②同時に難ポジションとしてもレベル獲得。
シットとアップライトの基本形でそれぞれ2回転。足換え。
③フリーレッグを後にしたSBで2回転。
★④肩のラインを氷面と平行にしたCFで2回転するはずが、かなりスピードが落ちてしまい、1回転で終わっています。





フィリップ・ハリス
CCoSp3p3
(チェンジフットコンビネーションスピン)足換えのある、基本姿勢が3つ入ったコンビネーションスピン
https://youtu.be/n-uKLH-pApI?t=4m1s
【予定構成】
CS(キャメルサイドウェイズ)①-US(アップライトストレート)②-足換え-(キャメル基本形-SS(シットサイドウェイズ)③-アップライト基本形)④

①キャメル基本形のように見えますが、後で両手を組んで肩に力を入れているこの姿勢はパトリック・チャン選手もCSとしてやっていたので、これもCS(肩のラインが氷面と垂直)でしょう。2回転。
②上体を真っ直ぐにしたUSで2回転。
足換え。
★④「足換え後3基本姿勢」でレベルを獲るために、まずキャメル基本形で2回転しようとしますが、大きく崩れてフリーレッグが下がってしまいました。姿勢を立て直すも1回転で終わってしまい、キャメル姿勢は認定されませんでした。この時点でもう④のレベルは落としてしまったことがわかります。
③その後のSS(フリーレッグを横に)で2回転はクリア。
最後にアップライト基本形で2回転するところで1回転で終わってしまっています。

【結果】
CS(キャメルサイドウェイズ)①-US(アップライトストレート)②-足換え-(キャメル基本形★-SS(シットサイドウェイズ)③-アップライト基本形★)★





イワン・パブロフ
CCSp3
(チェンジフットキャメルスピン)足換えのある、キャメルだけのスピン
https://youtu.be/Ppy1vyP2xuk?t=1m59s
【予定構成】
キャメル基本形+チェンジエッジ①-CS②-足換え+キャメル基本形(逆回転)③-CF(キャメルフォワード)④

ただちに行う両方向スピンです。貴重な例ですね。

①キャメル基本形でかかと方向へ2回転した後、チェンジエッジしてつま先方向へ2回転。チェンジエッジの前後で2回転ずつあったのでレベル獲得です。
②肩のラインが氷面と垂直なCSという姿勢で2回転。
★③足を換えて、ただちに逆方向へキャメル基本形で2回転する間にフリーレッグが下がってしまいました。
両方向スピンは各回転方向において3回転必要なのですが、同じキャメルであれば基本形と難ポジション合わせて3回転でもいいんですね。
この場合は最初の方向で6回転(キャメル基本形4回転+CS2回転)、逆方向へ4回転(キャメル基本形2回転+CF2回転)という組み合わせで各回転方向3回転ずつをクリアする構成です。今回は逆方向のキャメル基本形で姿勢が崩れてレベルを落としてしまいましたが。
④肩のラインが氷面と平行になるCFで2回転。

【結果】
キャメル基本形+チェンジエッジ①-CS②-足換え+キャメル基本形(逆回転)★-CF(キャメルフォワード)③

※ただちに行う両方向スピンはシット、キャメル、または両方を組み合わせても可です(テクニカルパネルハンドブックP17)。また、足換え後の足のレベルとしてカウントされます(同P18)。ついでに、足換えのあるスピンでは片方の足で獲れるレベルの数は2つまで。

CCoSp2p2(チェンジフットコンビネーションスピン)足換えのある、基本姿勢が2つ入ったコンビネーションスピン
https://youtu.be/Ppy1vyP2xuk?t=3m49s
【予定構成】
難エントランス(イリュージョン)①-SS(シットサイドウェイズ)②-足換え-(キャメル基本形-同足ジャンプ③-シット基本形-アップライト基本形)④

認定された姿勢は2つ、レベルは2つですね。

①イリュージョンを1回やって、ただちにSS(フリーレッグを横に)で2回転して同時に②のレベルも獲得。
足換え。
★④「足換え後3基本姿勢」でまずキャメル基本形から始めますが、2回転できていません。これで認定されなかった姿勢はキャメルだとわかりました。④のレベルも落としたことがわかったので、落としたレベルはあと1つですね。
★③ジャンプして同じ足で着氷。ジャンプ前後に2回転ずつ必要ですが、ジャンプ前のキャメル基本形が認定されていませんから同足ジャンプのレベルも獲れませんね。
その後のシット基本形とアップライト基本形は2回転ずつ回れています。


【結果】
難エントランス(イリュージョン)①-SS(シットサイドウェイズ)②-足換え-(キャメル基本形★-同足ジャンプ★-シット基本形-アップライト基本形)★




今回はそれほど悩まずにすむケースばかりだったので、わかりやすかったのではないでしょうか(とか言って、間違ってたらすみません)。

[ 2016/06/30 ] スピンを楽しもう | TB(-) | CM(0)

スピンを楽しもう26 ~レベルを落とした原因を探る(ボストン世界選手権女子SPより)~

今回は女子SPをやりますね。

あ、その前に前回の記事、書きかけで間違った内容のままうっかり上げてしまっていた(←おい;)フィリップ・ハリスのCCoSp3p2と、どうしてもわからなかったスラヴィク・ハイラペティアンのCCoSp3p3について訂正・加筆してありますので、お時間のある時にでもご確認くださいませ。→http://rencadiary.blog14.fc2.com/blog-entry-482.html


さて、どうでしたか、前回の記事を読まれた方。

なんかめんどくさそう? ややこしそう?

大丈夫、そのうち慣れるから。

要は刑事みたいなもんです(田中の方ではなく)。プロトコルという証拠をもとに、コイツが怪しいという容疑者(原因)にアタリをつけ、「おまえがやったんだろ。おまえだな。吐け、さあ吐け」と追及していって自白させるような感じですね。←どんなんや

プロトコルがあるからこそできるんです。なけりゃ素人には無理。

苦労するのはやはり回転数のカウントじゃないかと思います。テクニカル席から見るのとはどうしても角度が違いますし、大会ごとにバラつきもありますし。そもそもどういう基準でテクニカルが判定しているのかもわからないし(胴体がどのくらいの角度まで回ったらOKとかフリーレッグの先が到達した地点とかあるのかな?)。

やはりそこは同じ試合のレベルを満たしているスピンと見比べて、ここまでの回転なら認定されてる、この場合は認定されてない、と感覚をつかむしかないです。

レベル判定はわからないよりわかった方が競技を見るのが断然面白くなります。選手ごとの戦略の違いもわかってくるし。
最初は難しくて歯が立たなくても、見慣れてくると必ずわかるようになりますので、あきらめずにやってみましょう。
今日見てわからなかったことも、時間を置いて見ると気づくことも多々あります。


*****


ざっとレベル取りこぼしのチェックポイントを書きます。

【チェックポイント】
(1)回転数が足りているか
難ポジションなら2回転しないと認定されないなど、必須回転数があります。それを満たしているかどうか。

(2)姿勢が定義を満たしているか
シットで軸足の腿が氷面と平行になるくらいまで腰を落とせてなくて高いとか。
キャメルでフリーレッグの膝がヒップより下がってしまっているとか。

(3)難フライング着氷後2回転以内に基本姿勢に達して2回転保持できているか
基本姿勢になれないまま2回転以上回ってしまって「着氷後2回転以内」がクリアできていない場合。
「着氷後2回転以内」に基本姿勢に達したものの、「その姿勢を2回転保持」できなかった場合。
どちらも記号「V」がつきます。はっきりしたフライングができない場合も「V」はつきますが、ほとんどが上の2つのケースに当てはまります。

(4)難エントランスからただちに基本姿勢に達して2回転保持できているか
イリュージョンやダブルスリーなどからスピンを始めたものの、バランスを崩して上記の要件がクリアできていない場合があります。姿勢の定義と回転数、両方をチェックしましょう。

(5)チェンジエッジジャンプ前後で2回転ずつしているかどうか
チェンジエッジにせよスピン中のジャンプ(同じ足で着氷または足換え)にせよ、行う前後にそれぞれ2回転ずつ必要ですが、どちらかが欠けてしまっている場合が多いですね。

(6)コントロールを失った状態になっていないか
激しくトラベリングして横移動していたり、グラグラしていないか。かろうじて姿勢が取れて2回転していたとしても、コントロール技術がないと見なされればレベルは獲れません。スローではわかりにくいのでノーマルスピードでも見てみましょう。


【必要なもの】
紙とペン
テクニカルパネルハンドブック2015/2016版
コミュニケーション第1944号
ボストン世界選手権リザルトページ
女子SPプロトコル
スピンを楽しもう目次




【やり方】
(1)本来のレベル構成を考える
プロトコルのスピンの略記号を見て、レベル4構成、コンビネーションの場合は3基本姿勢と仮定して、本来の予定はどうだったか、構成を考えます。足換えのあるスピンの場合は足換えの前後にスピンの数が2つずつ配置されます(アシュリーやミハルのように足換えを2回やる特殊な例は除く)。

(2)レベル特徴をクリアできているか、構成1つずつを見ていく
実際のレベルの数や基本姿勢の数(コンビネーションの場合)、フライングの場合は失敗してVがついてないかどうかを確認し、原因を探っていきます。


動画の再生速度は遅くしたりノーマルにしたり、歯車マークをいじっていろいろ変えて見てみてください。

あくまで推測なので、間違ってたらごめんなさい(。-人-。)
間違いに気づいた方はコメント欄で教えていただけると助かります。

それと今更ですが、「レイバックサイド」とはテクニカルパネルハンドブックP8で言うところの「サイドウェイズ・リーニング・スピン」のことです(レイバックで横に倒すやつです)。長いのでサイドとだけ書いています。

レベルを落としたところには★をつけています。

自信のないのがいくつかあるけど…ご存知の方、教えてください(。>ω<。)ノ

では、行ってみよう。

グレイシー・ゴールド
LSp3(レイバックスピン)背中をアーチ型にそらしたスピン
https://youtu.be/iZoePHVsggg?t=1m10s
【予定構成】
(レイバックサイド→バック(ヘアカッター)②)①+8回転③ーUB(アップライトビールマン)④


①②レイバックのサイド→バックを各2回転して姿勢変更をするとレベル1つ、そのうちのバックを難ポジションのヘアカッターにすることでレベル1つというふうに同時に2つレベルを獲るやり方です。
★③②でレベルを獲った後、プラス6回転して8回転に達したらまたレベルが1つ獲れるはずでしたが、7回転したところでビールマンに姿勢変更を始めています。
回数カウントの仕方ですが、ヘアカッターはフリーレッグをつかんで頭に引き寄せている最中は数えません。姿勢が固定されてからカウントします。
④難ポジションのビールマンで2回転。

【結果】
(レイバックサイド→バック(ヘアカッター)②)①+8回転★ーUB(アップライトビールマン)③




ロベルタ・ロデギエロ
CCoSp3p3
(チェンジフットコンビネーションスピン)足換えのある、基本姿勢が3つ入ったコンビネーションスピン
https://youtu.be/8RVWrW830tQ?t=2m14s
【予定構成】
キャメル基本形+チェンジエッジ①-SS(シットサイドウェイズ)②-足換え-(キャメル基本形-シット基本形ーUS(アップライトストレート)④)③


基本姿勢は3つとも認定されています。それも頭に入れておいて見ていきます。
①キャメル基本形でチェンジエッジ。前後で2回転ずつ。
②フリーレッグを横にしたSSという姿勢で2回転。
足換え。
★③「足換え後3基本姿勢」でレベルを獲るために、まずキャメル基本形、シット基本形、アップライト(難ポジションのUS)をそれぞれ2回転ずつ入れる予定が、シットで腰が高いまま回ってしまい、やっと腰を落としてからは1回転しかできておらず、姿勢が認定されていません。
「足換え後3基本姿勢」でレベルを獲る場合、3基本姿勢のどれか1つでも姿勢が認定されないとレベルが獲れないわけですね。
④上体を真っ直ぐにしたUSという姿勢で2回転。

【結果】
キャメル基本形+チェンジエッジ①-SS(シットサイドウェイズ)②-足換え-(キャメル基本形-シット基本形★ーUS(アップライトストレート)③)★


コンビネーションスピン全体にいくつ基本姿勢が入っているかについては、シット基本形が認定されなかったものの、もう一つのシット姿勢SSが認定されているため、キャメル、アップライトと合わせて基本姿勢が3つ認定されています。


FSSp3(フライングシットスピン)跳んで始めるシットだけのスピン
https://youtu.be/8RVWrW830tQ?t=2m38s
【予定構成】
難フライングエントランス(デスドロップ)①-SF(シットフォワード)②ー同足ジャンプ③-SB(シットビハインド)④


略記号にVがついていないので、難フライングとその後の2回転(この場合はSF)は認定されていることがわかります。
となると、落としているのは③か④ですね。

①②難しいフライングであるデスドロップ(たぶん。フライングキャメルみたいに見えますが)を跳び、着氷後2回転以内に難ポジションのSFで2回転しているので、2つ同時にレベル獲得。トラベリングはしているものの、この程度なら許容範囲のようです。
★③同じ足でのジャンプ。ジャンプ前の2回転はSFでクリアしていますが、着氷後2回転以内にSBの姿勢を取ろうとするものの、腰が高いまま回ってしまっているのでシットの姿勢が認定されていません。
④その後、腰をしっかり落としてSBの姿勢をきちんと取ることができて、そこから2回転できています。

【結果】
難フライングエントランス(デスドロップ)①-SF(シットフォワード)②ー同足ジャンプ★-SB(シットビハインド)③



エミー・リン
FSSp3
(フライングシットスピン)跳んで始めるシットだけのスピン
https://youtu.be/PLy-BsdgWI4?t=3m4s
【予定構成】
難フライング(フライングシット)①-SF(シットフォワード)②ーSS(シットサイドウェイズ)③-SB(シットビハインド)④

これも略記号にVがついていないのでフライングは認定されていることがわかります。

①②空中でシット姿勢を取るフライングシット、着氷後2回転以内にフリーレッグを前にしたSFで2回転保持。同時に難ポジションとしてのSFでもレベルを獲る。
③フリーレッグを横にしたSSという姿勢で2回転。
★④フリーレッグを後にしたSBという姿勢で2回転するはずがギリギリ回り切れていない。

※フリーレッグを軸足の後にはさみ込むタイプのSBは、腰を落とすまでに時間がかかることが多く、これでレベルを落とすケースをよく見ます。

【結果】
難フライング(フライングシット)①-SF(シットフォワード)②ーSS(シットサイドウェイズ)③-SB(シットビハインド)★


LSp3(レイバックスピン)背中をアーチ型にそらしたスピン
https://youtu.be/PLy-BsdgWI4?t=3m16s
【予定構成】
(レイバック+8回転①→サイド)②-ヘアカッター③-UB(アップライトビールマン)④


①背中を真後ろに反らせたレイバック姿勢で8回転。
②サイド姿勢で2回転することで、バック→サイド(2回転ずつ必須)の姿勢変更を達成。
③難ポジションのサイドのヘアカッターで2回転。
★④難ポジションのビールマンで2回転するはずが回り切れず。

【結果】
(レイバック+8回転①→サイド)②-ヘアカッター③-UB(アップライトビールマン)★




ニコール・ラジコワ
CCoSp3p3
(チェンジフットコンビネーションスピン)足換えのある、基本姿勢が3つ入ったコンビネーションスピン
https://youtu.be/FYa5tC90lvw?t=3m1s
【予定構成】
キャメル基本形ーSS(シットサイドウェイズ)①-UF(アップライトフォワード)②-足換えーNBP(非基本姿勢)③-US(アップライトストレート)④


キャメル基本形からスピンを始める。
①フリーレッグを横にしたSSという姿勢で2回転。
★②上体を前に倒したUFという姿勢で2回転するはずが回り切れず。
③NBP(基本姿勢のどの定義にも合わない姿勢)の難ポジションで2回転。
④上体を真っ直ぐにしたUSという姿勢で2回転。

【結果】
キャメル基本形ーSS(シットサイドウェイズ)①-UF(アップライトフォワード)★-足換えーNBP(非基本姿勢)②-US(アップライトストレート)③


基本姿勢はキャメル、シット、アップライトの3つとも認定(UFは認定されませんでしたが、代わりに最後のUSが認定されているので3基本姿勢入りとなりました)。



アンジェリーナ・クラヴァルスカ
FSSp3
(フライングシットスピン)跳んで始めるシットだけのスピン
https://youtu.be/AxRRgFRnhjU?t=3m
【予定構成】
難フライング(フライングシット)①-SF(シットフォワード)②+チェンジエッジ③-SB(シットビハインド)④


①②空中でシット姿勢を取るフライングシット、着氷後2回転以内にフリーレッグを前にしたSFで2回転保持。同時に難ポジションとしてのSFでもレベルを獲る。
③SFの姿勢のままでチェンジエッジ。かかと方向からつま先方向への変更。チェンジエッジの前後に2回転ずつ。
★④フリーレッグを後にしたSBという姿勢で2回転するはずが、回り切る前でやめてしまっている。

【結果】
難フライング(フライングシット)①-SF(シットフォワード)②+チェンジエッジ③-SB(シットビハインド)★



LSp3(レイバックスピン)背中をアーチ型にそらしたスピン
https://youtu.be/AxRRgFRnhjU?t=3m16s
【予定構成】
難エントランス(イリュージョン)①-(レイバックサイド+8回転②→バック(ヘアカッター)④)③

①イリュージョンを1回やって、ただちにレイバックサイド姿勢で2回転した時点で難エントランスとしてのレベル獲得。
★②レイバックサイド姿勢でさらに6回転して合計8回転まで回るはずが、回っている間にかなりのトラベリングを起こしている。
③④バックのヘアカッターで2回転。これでサイド→バック(各2回転)の姿勢変更が成立。同時に難ポジションとしてもレベル獲得。

【結果】
難エントランス(イリュージョン)①-(レイバックサイド+8回転★→バック(ヘアカッター)③)②


※ちょっと自信がありませんが、認定されない箇所があるとすればサイドで8回転している間だと思うので…。



パク・ソヨン
LSp3
(レイバックスピン)背中をアーチ型にそらしたスピン
https://youtu.be/54WEu7mIRvo?t=1m45s
【予定構成】
難エントランス(イリュージョン)①-(レイバックサイド→バック)②-ヘアカッター③-UB(アップライトビールマン)④

回転速度が速いので、0.25くらいに調節して見ないとわからないですね。
①イリュージョンを1回やって、ただちにレイバックサイド姿勢で2回転した時点で難エントランスとしてのレベル獲得。
②レイバック姿勢で2回転することで、サイド→バックの姿勢変更達成。
★③バックのヘアカッターという難ポジションで2回転のところ、回り切る前にビールマンへ姿勢変更を始めている。
④難ポジションのビールマン姿勢で2回転。

【結果】
難エントランス(イリュージョン)①-(レイバックサイド→バック)②-ヘアカッター★-UB(アップライトビールマン)③




ヴィヴェカ・リンドフォーズ
CCoSp3p3
(チェンジフットコンビネーションスピン)足換えのある、基本姿勢が3つ入ったコンビネーションスピン
https://youtu.be/cxliUgNlArI?t=3m6s
【予定構成】
CU(キャメルアップワード)①ーSS(シットサイドウェイズ)②-足換えーNBP(非基本姿勢)③-US(アップライトストレート)④


★①肩のラインを氷面に垂直よりさらに上にひねるCUという姿勢で2回転するところ、回り切れていない。
②フリーレッグを抱えて横に位置させるSSで2回転。ちょっとSFっぽくも見えますが…。
足換え。
③NBPの難ポジションで2回転。
④上体を真っ直ぐにしたUSという姿勢で2回転。

【結果】
CU(キャメルアップワード)★ーSS(シットサイドウェイズ)①-足換えーNBP(非基本姿勢)②-US(アップライトストレート)③



ニキ・ヴォリーズ
CCoSp3p3
(チェンジフットコンビネーションスピン)足換えのある、基本姿勢が3つ入ったコンビネーションスピン
https://youtu.be/a2rwjdOS7jw?t=2m50s
【予定構成】
キャメル基本形ーCS(キャメルサイドウェイズ)①-CF(キャメルフォワード)②ー足換えー(キャメル基本形ーSF(シットフォワード)③ーアップライト基本形)④


スリーターンからバックエントランスという難しい入り方をしていますが、後にレベル特徴が4つ控えていることを見るとレベル獲得目的ではないようです。
しかし、そのためコントロールを失ってしまい、キャメル基本形で2回転することはできたのですが、CSに移行する際にトラベリングしたり、弾みでエッジが変わってしまったりしています。

★①CSは一応2回転しているのですが、肩のラインを氷面に垂直にした姿勢かと問われると微妙なところで、CFのようにも見えます。
②肩のラインを氷面と平行にしたCFという姿勢で2回転。
足換え。
③④「足換え後3基本姿勢」でレベルを獲るために、キャメル基本形で2回転、フリーレッグを前にしたSFという姿勢で2回転、アップライト基本形で2回転。SFは難ポジションとしてもレベルを獲っています。

【結果】
キャメル基本形ーCS(キャメルサイドウェイズ)★-CF(キャメルフォワード)①ー足換えー(キャメル基本形ーSF(シットフォワード)②ーアップライト基本形)③


※ちょっと自信がないのですが、怪しいのはキャメル基本形からCSへ移行するあたりなので、多分CSで落としているのではと思います。違っていたらすみません。



イベット・トート
CCoSp3p3
(チェンジフットコンビネーションスピン)足換えのある、基本姿勢が3つ入ったコンビネーションスピン
https://youtu.be/GTcKKhMiaY8?t=3m4s
【予定構成】
キャメル基本形ーNBP(非基本姿勢)①-UF(アップライトフォワード)②-足換えーSF(シットフォワード)③ーUS(アップライトストレート)④


キャメル基本形で2回転。
①ウィンドミルというNBPの難ポジションで3回転。他の難ポジションは皆2回転すればOKですが、ウィンドミルだけは3回転必要です。
★②上体を前に倒すUFという姿勢で2回転する予定が、膝が伸びてから2回転できていません(NBPからUFの間にSFのような姿勢をとりますが、これは繋ぎのための姿勢です。2回転未満なのでSF姿勢としては認定されません)。
足換え。
③フリーレッグを前にして上体をひねったSFの姿勢で2回転。
④上体を真っ直ぐにしたUSという姿勢で2回転。

【結果】
キャメル基本形ーNBP(非基本姿勢)①-UF(アップライトフォワード)★-足換えーSF(シットフォワード)②ーUS(アップライトストレート)③




エリスカ・ブレジノワ
LSp2
(レイバックスピン)背中をアーチ型にそらしたスピン
https://youtu.be/SDqAiHiTC0E?t=3m7s
【予定構成】
レイバック+8回転①-ヘアカッター②ーUB(アップライトビールマン)③


もともとレベル3構成です。
①レイバック姿勢で8回転。
②バックのヘアカッターという難ポジションで2回転。
★③ビールマンで極端にスピードが落ち、グラグラしてフリーレッグを釣り上げているのもきつそうな姿勢。2回転回り終えるあたりで、フリーレッグを頭より高く維持できなかった。

テクニカルパネルハンドブックP15より
“ビールマン姿勢”は、スケーターのフリー・レッグが後方から頭より高く頭の天辺に向けて引き上げられ、スケーターの回転軸の近くに位置している姿勢であるとき、アップライト姿勢の難しいバリエーション(UB)となる。


解説の岡部由起子さんいわく、「最後で曲が余ったので、もっとスピンを回る予定だったと思います。最後のスピンは印象を左右しますね」とのこと。

【結果】
レイバック+8回転①-ヘアカッター②ーUB(アップライトビールマン)★




ロリーヌ・ルカヴァリエ
FCSp3
(フライングキャメルスピン)跳んで始めるキャメルだけのスピン
https://youtu.be/XpTikKi8vY0?t=1m12s
【予定構成】
フライングキャメルーキャメル基本形ーCU(キャメルアップワード)①+チェンジエッジ②-CS(キャメルサイドウェイズ)③-CF(キャメルフォワード)④


何度もカメラアングルが切り替わるのでわかりづらいですね。
フライングキャメルでスピンを始めます。これは難しいフライングではないのでレベルは獲れませんが、フライングのスピンと認定されるためには着氷後2回転以内にキャメル姿勢で2回転必要です。ここはキャメル基本形で2回転しているのでクリア。

①②肩のラインを氷面に垂直よりさらに上にひねるCUという姿勢で2回転。同時にチェンジエッジ。チェンジエッジの前後に2回転ずつ必要。
★③肩のラインを氷面に垂直にするCSで2回転するはずが、ギリギリ2回転し終わる前に次の姿勢に移行し始めているように見えます。
④肩のラインを氷面と平行にするCFという姿勢で2回転。

【結果】
フライングキャメルーキャメル基本形ーCU(キャメルアップワード)①+チェンジエッジ②-CS(キャメルサイドウェイズ)★-CF(キャメルフォワード)③


CCoSp3p3(チェンジフットコンビネーションスピン)足換えのある、基本姿勢が3つ入ったコンビネーションスピン
https://youtu.be/XpTikKi8vY0?t=1m27s
【予定構成】
キャメル基本形ーNBP(非基本姿勢)①-US(アップライトストレート)②-足換えーSS(シットサイドウェイズ)③-SB(シットビハインド)④


キャメル基本形で2回転。
①ウィンドミルというNBPの難ポジションで3回転。
②上体を真っ直ぐにしたUSの中でも、フリーレッグを軸足の後にクロスさせるクロスビハインドという姿勢で2回転。
足換え。
③フリーレッグを横にしたSSという姿勢で2回転。
★④フリーレッグを後にしたSBという姿勢で2回転するはずが腰が高くなってしまっている。

【結果】
キャメル基本形ーNBP(非基本姿勢)①-US(アップライトストレート)②-足換えーSS(シットサイドウェイズ)③-SB(シットビハインド)★




アレクサンドラ・ゴロヴキナ
CCoSp3p3
(チェンジフットコンビネーションスピン)足換えのある、基本姿勢が3つ入ったコンビネーションスピン
https://youtu.be/MM35RQZ_TXg?t=2m18s
【予定構成】
(SF(シットフォワード)-CF(キャメルフォワード)②)①-足換えーUS(アップライトストレート)③+8回転④


これは最後の8回転が激しくトラベリングして5回転くらいでやめてしまっているので、初見だとレベル3構成かと思ってしまうところです。

ちょうど欧州選手権SPでレベルがすべて獲れたものがあったので、比較するとわかりやすいですね。
ユーロSPのCCoSp3p4https://youtu.be/-W5ryaYfnSI?t=1m45s

もうどこでレベルを落としたのかわかってしまいましたが、順番に説明していきます。

①②難ポジションのSF(2回転)からフリーレッグを後で持ったまま連続して姿勢を難ポジションのCF(2回転)へ移行していく。「足を換えずに行われる難しい姿勢変更」としてレベル獲得。SFは難ポジションとして既に別のスピンでレベルを獲っているため、ここでは獲れない※が、CFはまだなので、ここで難ポジションとしてレベルを獲る。
足換え。
③上体を真っ直ぐにしたUSという姿勢で2回転。この時点で難ポジションとしてレベル獲得。
★④そこからさらに6回転して全部で8回転するはずが、途中でトラベリングしてバランスを崩してしまい、続行不可能になり5回転くらいでやめている。

※SFは同じプログラムの中のFSSp4の中で難ポジションとしてレベルを獲っているので、ここでは同じ特徴ではレベルは獲れません。
スピンを3つ全部見て判断した方がいいというのは、こういうケースがあるからなんですね。

FSSp4https://youtu.be/MM35RQZ_TXg?t=1m43s

【結果】
(SF(シットフォワード)-CF(キャメルフォワード)②)①-足換えーUS(アップライトストレート)③+8回転★




ヤスミン・キミコ・ヤマダ
FCSp3
(フライングキャメルスピン)跳んで始めるキャメルだけのスピン
https://youtu.be/kYyS7n3BxPY?t=1m59s
【予定構成】
難フライングエントランス(トウアラビアンからのバタフライ)①-キャメル基本形ーCF(キャメルフォワード)②+チェンジエッジ③-CS(キャメルサイドウェイズ)④


①フリーレッグをつま先を突きながら振り回すトウアラビアンを行い、バタフライを跳ぶ。着氷後2回転以内にキャメル基本形で2回転。
②肩のラインを氷面と平行にしたCFという姿勢で2回転。
★③同時にチェンジエッジ。チェンジエッジ前はキャメル基本形でかかと方向へ2回転できているが、チェンジエッジ後はCFの姿勢を取ろうとキャッチフットして最初の1回転を回るときに、フリーレッグの膝がヒップより下がってしまっているように見える。2回転目から後はちゃんと上がっているように見えますが、続けてかかと方向2回転→つま先方向2回転が出来なかったので、チェンジエッジは成立しないと思います。
④肩のラインを氷面に垂直にしたCSという姿勢で2回転。

【結果】
難フライングエントランス(トウアラビアン連続からのバタフライ)①-キャメル基本形ーCF(キャメルフォワード)②+チェンジエッジ★-CS(キャメルサイドウェイズ)④


※ちょっと自信がありません。Jスポーツで見ているとき、CFがノーマルスピードで見ても上体が下がった無理のある姿勢に見えたので、姿勢が認定されないのではないかと思ったのですが、岡部由起子さんはそれについて指摘されなかったので姿勢自体はOKなのかなと思います。

チェンジエッジについては、テクニカルパネルハンドブックP16一方のエッジ少なくとも2回転行い、続いて他方のエッジ少なくとも2回転行うことが必要である」とあるので、このケースのようにチェンジエッジをはさんで途中に姿勢が認定されない状態があるとダメなんだろうと思ったのですがどうなんでしょう…。


LSp3なのですが、難エントランス(イリュージョン)①-レイバックサイド→ヘアカッター②-UB(アップライトビールマン)③という元々レベル3構成のようです。
https://youtu.be/kYyS7n3BxPY?t=2m19s
ヘアカッターがバック姿勢ならサイド→バックの姿勢変更が入ってレベル4構成になるのですが、バックっぽく見えるけどどうやらサイドのヘアカッターのようです。ということはレベルを落としたわけではなく予定構成を全部クリアしていますね。



ナタリー・バインツァール
CCoSp
(チェンジフットコンビネーションスピン)足換えのある、基本姿勢の複数入ったコンビネーションスピン
https://youtu.be/e7O9rVlGMrg?t=2m30s
【予定構成】
キャメル基本形ーCF(キャメルフォワード)①-US(アップライトストレート)②-足換えーSS(シットサイドウェイズ)③-UF(アップライトフォワード)④


無価値(0点)になってしまったケースです。
レベルが獲れていないのですべて推測になりますが、要件をクリアしているかどうかという視点で見ていきます。

キャメル基本形で2回転。
①肩のラインを氷面と平行にするCFという姿勢で2回転。
★②上体を真っ直ぐにしたUSのクロスビハインド(フリーレッグを軸足の後にクロスさせる)という姿勢で2回転するはずが、トラベリングしてフリーレッグをついてしまった。完全にスピンが中断した形。
足換え。
★③フリーレッグを横にしたSSという姿勢を取ろうとするが、腰が高いままで認定されず。
④上体を前に倒すUFという姿勢で2回転。

テクニカルパネルハンドブックP9にSPで必須のスピンについて書かれていますが、「1回のみの足換えありのスピン・コンビネーション」もその1つです。

Jスポーツで解説者の岡部由起子さんが、足換えがなかったことになってしまうのではと気にされていたので、やはり規定どおりのスピンをやらないとSPでは0点になるようですね。



ソニア・ラフエンテ
FCSp2
(フライングキャメルスピン)跳んで始めるキャメルだけのスピン
https://youtu.be/a9Zn7RrBKtE?t=1m21s
【予定構成】
フライングキャメルーキャメル基本形ーCU(キャメルアップワード)①+チェンジエッジ②-CF(キャメルフォワード)③-CS(キャメルサイドウェイズ)④


フライングキャメル着氷後、2回転以内にキャメル基本形で2回転。レベルは獲れないが、これでフライングのスピンとして認定される。
★②肩のラインを氷面に垂直よりさらに上にひねるCUという難ポジションで回り始めると同時にチェンジエッジするが、最初の2回転の間、フリーレッグの膝がヒップより下がってしまうため、チェンジエッジの前後に続けて2回転ずつの要件がクリアできなかったのでは(チェンジエッジ前の2回転はフライングキャメル着氷後のキャメル基本形でクリアしている)。その後、膝が上がるので①のCUで2回転はクリアできていると思う。
★③肩のラインが氷面と平行になるCFで2回転するところができていない。
④肩のラインを氷面に垂直にするCSで2回転。

【結果】
フライングキャメルーキャメル基本形ーCU(キャメルアップワード)①+チェンジエッジ★-CF(キャメルフォワード)★-CS(キャメルサイドウェイズ)②



LSp3(レイバックスピン)背中をアーチ型に反らせたスピン
https://youtu.be/a9Zn7RrBKtE?t=2m58s
【予定構成】
難エントランス(イリュージョン)①-レイバック+8回転②ー(ヘアカッター)③-UB(アップライトビールマン)④


①イリュージョンを1回やって、ただちにレイバックで2回転。
②そのまま8回転に達するまで回る。
★③ヘアカッターで姿勢が確立してから2回転できていないように見えます。
④ビールマンで2回転。

【結果】
難エントランス(イリュージョン)①-レイバック+8回転②ー(ヘアカッター)★-UB(アップライトビールマン)③




以下の選手はもともとレベル3構成で、全部レベルが獲れているので載せていません。

SP19位 アンナ・クニチェンコワ
LSp3
難エントランス(イリュージョン)①-サイド(ヘアカッター)②+8回転③
SP36位 クリステン・スポアーズ
LSp3
((レイバックサイド→バック+8回転②)①ーヘアカッター③)
SP38位 ダシャ・グルム
LSp3
難エントランス(連続ターン)①-(レイバックサイド→バック)②-ヘアカッター③


以上、女子SPでした。


[ 2016/06/21 ] スピンを楽しもう | TB(-) | CM(0)

スピンを楽しもう25 ~レベルを落とした原因を探る(ボストン世界選手権男子SPより)~

さて、いよいよレベル取りこぼしの原因探りです。

統計取ってないのであくまで私の主観ですが、レベルを落としてしまう原因で特に多いのは次の2つだと思います。

(1)回転数が足りない
 レベルを獲るためには2回転とか3回転とか8回転とか、特徴ごとに必須回転数が決まっているわけですが、これらに満たないというもの。これがたぶん一番多いのではないかと思います。

(2)姿勢が維持できていない
 それぞれの姿勢には定義があります(テクニカルパネルハンドブックP8参照)。それが認定されていないというもの。
 多いのはシットとキャメルでしょう。シットなら軸足の腿が氷面に平行になるかそれ以上、腰を落とさないといけませんが、それができていなくて腰が高いケース、キャメルならフリーレッグの膝がヒップより高くないといけないのに、下がってしまうというケースをよく見かけます。


SPとFSであまり違いは見られないような気がします。前の記事で書いたように、SP特有のルールで0点になってしまうケースもありますが、通常はどちらも上記2つの理由でレベルを落とすことがほとんどです。


それと、最も重要なことは、レベルうんぬんの前に、姿勢が認定されるためには連続した2回転が必要だということです(3回転必須のウィンドミル除く)。


では早速見てみましょう。サンプルはボストン世界選手権男子SPから。

あ、その前にいつものやつ。リンクを貼っておきます。
【必要なもの】
紙とペン
テクニカルパネルハンドブック2015/2016版
コミュニケーション第1944号
ボストン世界選手権リザルトページ
男子SPプロトコル
スピンを楽しもう目次




やり方としては、

(1)本来のレベル構成を考える
プロトコルのスピンの略記号を見て、レベル4構成、コンビネーションの場合は3基本姿勢と仮定して、本来の予定はどうだったか、構成を考えます。

(2)レベル特徴をクリアできているか、構成1つずつを見ていく
プロトコルのスピンの略記号を見て、実際のレベルの数や基本姿勢の数(コンビネーションの場合)、フライングの場合は失敗してVがついてないかどうかを確認し、原因を探っていきます。

以前、この連載の中で、クイズや推理小説を読むのが好きな人はきっとハマるはずと書きましたが、要はプロトコルや映像などを手掛かりに、どこでレベルを落としているのか推理していくのです。

プロトコルに正解が示されているわけではないので、導き出した答が合っているとは限りません。
この記事で書いたことも、すべて私の推測にすぎません。間違っているかもしれませんが、そこはまあ、お遊びということでどうぞご了承ください(間違いに気づいた方はぜひ教えてください)。

SPもFSもプログラムの中にスピンは3つあります。同じ難ポジションを1つのスピンではレベル獲りに、別のスピンでは加点狙いで入れたりすることもあるので、正確を期するためにはレベルを落としたスピンだけでなく、他のものも確認しておいた方がいいのですが、今回は時間の都合上、レベルを落としたもののみ取り上げます。

では、始めましょう。動画の再生速度は遅くしたりノーマルにしたり、歯車マークをいじっていろいろ変えて見てみてください。


ハビエル・フェルナンデス
CSSp3(チェンジフットシットスピン)足換えのある、シットだけのスピン
https://youtu.be/N6nZl0w0zwk?t=2m26s
【予定構成】
難エントランス(イリュージョン)①-シット基本形-同足ジャンプ②-シット基本形-足換え-SF(シットフォワード)③-SS(シットサイドウェイズ)④


レベル3ということは、①~④のうち1つを落としているということですね。
ひとつずつレベル特徴がクリアできているかチェックしていきます。

①難エントランスからただちにシット基本形で2回転する。
→イリュージョンの姿勢良し、終わり次第、ただちに腿が氷面に平行になるくらい腰を落としたシット姿勢になり、2回転できている。

②ジャンプの前後にシット基本形で2回転する。
→ジャンプ前は①でシット基本形で2回転しているのでクリア。ジャンプ後もクリアできている。

③フリーレッグを前にしたSFの姿勢で2回転。
→姿勢、回転数共にOK。

④フリーレッグを横にしたSSの姿勢で2回転。
→姿勢はOK。回転は…?

2回転できていませんね。これだ!

【結果】
難エントランス(イリュージョン)①-シット基本形-同足ジャンプ②-シット基本形-足換え-SF③ーSS×


落としたのは最後のSS。2回転未満で認定されませんでした。



アダム・リッポン
CSSp3(チェンジフットシットスピン)足換えのある、シットだけのスピン
https://youtu.be/KmXjKlsze-o?t=2m34s
【予定構成】
SF(シットフォワード)①+8回転②-足換え-SS(シットサイドウェイズ)③-SB(シットビハインド)④


①フリーレッグを前にしたSFという姿勢で2回転。OK。
②そのままの姿勢で更に6回転して…あれ? ①②合わせて全部で8回転するところを、5回転目くらいでかかとの方へ大きくズレてバランスを崩し、7回転で終わっています。ここでレベルを落としたようですね。

念のために③と④も見てみます。
③フリーレッグを横にしたSSという姿勢で2回転。OK。
④フリーレッグを後にしたSBという姿勢で2回転。OK。

うん、やはり8回転がクリアできなかったようですね。
というわけで、このスピンは、
【結果】
SF①+8回転×-足換え-SS②-SB③




マックス・アーロン
CCSp1(チェンジフットキャメルスピン)足換えのある、キャメルだけのスピン
https://youtu.be/mtEEcpKddDo?t=1m34s
【予定構成】
難エントランス(トウアラビアン連続)①-キャメル基本形+チェンジエッジ②-足換えーCS(キャメルサイドウェイズ)③+8回転④


レベルが1つだけというのがまた豪快な…(^^;

①フリーレッグのつま先をつくトウアラビアンの連続からただちにスピンに入るのも難エントランスのやり方の一つです。ただ、難しい入り方をしたためにコントロールが利かなくなって、キャメル基本形の姿勢が定まらず、グラグラしているんですね。それで「難エントランスからただちにスピンを始めて2回転保持」の要件がクリアできませんでした。

②その後、チェンジエッジをしてつまさき方向へ2回転しているのですが、その前のキャメル基本形が認定されていないため、チェンジエッジの前後で2回転ずつの要件がクリアできていません。

③足換え後、肩のラインを氷面に垂直にするCSの姿勢を取っています。これはちゃんと膝がヒップより高く上がった状態でキープできているので難ポジションとしてレベルが獲れています。OK。

④その姿勢のまま8回転するはずだったのですが、最後の方になるとスピードが落ちてきてしまい、6回転くらいでやめてしまっています。

というわけで、獲れたのはCSの1つのみでした。
【結果】
難エントランス(トウアラビアン連続)×-キャメル基本形(姿勢認定されず)+チェンジエッジ×-足換えーCS①+8回転×




次の例はコンビネーションスピン。レベルと一緒に基本姿勢の数も見ないといけないので、慣れるまでは少々やっかいではあります。

ミーシャ・ジー
CCoSp2p4(チェンジフットコンビネーションスピン)足換えのある、基本姿勢が2つ入ったコンビネーションスピン
https://youtu.be/uHAXEpMSLT0?t=2m55s
【予定構成】
キャメル基本形-UF(アップライトフォワード)①-SS(シットサイドウェイズ)②-足換えーNBP(非基本姿勢)③-US(アップライトストレート)④


CCoSp2p4ということは、レベルは4つ獲れていますが、基本姿勢は3つのうち2つしか認定されていないということですね。
レベルを獲っている基本姿勢、つまり認定された基本姿勢は、アップライトとシット。
となるともう、どの基本姿勢を落としたのか【予定構成】を見ただけでわかってしまうのですが、まずは順番に見ていきましょう。

まずはキャメル基本形。始めるときにバランスを崩していて、膝がヒップより下がってしまい、キャメル姿勢が取れていません。そのあと膝がちゃんと上がるのですが、そこから1回転するかしないかのうちにキャメル姿勢をやめてしまっています。姿勢が認定されるためには連続した2回転が必要なので、キャメルは認定されず、2pとなったのです。

あと、レベルを獲っているものについて説明すると、
①は一瞬シットのような姿勢を取ってから上体を前へ倒すUFで2回転。
②はフリーレッグを横にしたSSという姿勢で2回転。
足換え。
③NBPはUFに似ていますが、膝が深く「く」の字に曲がっているのでアップライトではないですね。
④上体をまっすぐにしたUSという姿勢で2回転。これはフリーレッグを後で軸足に交差させたクロスビハインドという姿勢で、通称トンプソンです。

【結果】
キャメル基本形×-UF①-SS②-足換えーNBP③-US④




ブレンダン・ケリー
CCSp3(チェンジフットキャメルスピン)足換えのある、キャメルだけのスピン
https://youtu.be/RG_4_ZzRi7w?t=1m13s
【予定構成】
キャメル基本形-CU(キャメルアップワード)①+チェンジエッジ②-ジャンプ足換え③-キャメル基本形-CF(キャメルフォワード)④


トウアラビアンからバックエントランスでスピンを始めるときにコントロールが利かなくてバランスを崩していますね。フリーレッグの膝をヒップより高く上げて維持できず、上下しています。それで最初のキャメル姿勢は認定されていないのではないかと思います。一見レベルに関係ないように見えますが、後で響いてきます。

①そのあとのCUは肩のラインを氷面に垂直よりさらに上にひねっているし、フリーレッグの膝もヒップより高く維持できていて、それで2回転しているので難ポジションのレベルは獲れています。

②ただ、同時にチェンジエッジをしているのですが、最初のキャメル基本形で2回転できなかったため、チェンジエッジの前後に2回転ずつという要件がクリアできていません(本来の構成は、キャメル基本形でかかと方向へ2回転→チェンジエッジしてCUでつま先方向へ2回転してレベルを獲る予定でした)。

③ジャンプ足換え(ジャンプ前にCUで2回転、着氷後2回転以内にキャメル基本形で2回転)はOKですね。ジャンプ足換えのレベルは足換え後の足で獲ったレベルになります。

④最後は肩のラインを氷面に平行にしたCFで2回転。

【結果】
キャメル基本形×-CU①+チェンジエッジ×-ジャンプ足換え②-キャメル基本形-CF③



FSSp3(フライングシットスピン)跳んで入る、シットだけのスピン
https://youtu.be/RG_4_ZzRi7w?t=2m51s
【予定構成】
難フライングエントランス(バタフライ)①-SF(シットフォワード)②+8回転③-SB(シットビハインド)④

①②バタフライ着氷後、2回転以内にフリーレッグを前にしたSFという姿勢で2回転することで、同時に2つレベル獲得。
③その姿勢のままプラス6回転して8回転に達するまで回る予定が、7回転しかできていません。
④フリーレッグを後にしたSBという姿勢で2回転。

【結果】
難フライングエントランス(バタフライ)①-SF②+8回転×-SB③




ジュリアン・ジー・ジェイ・イー
FSSp3
(フライングシットスピン)跳んで入る、シットだけのスピン
https://youtu.be/8q0rjF21M1I?t=1m31s
【予定構成】
難フライング(フライングシット)①-SF(シットフォワード)②-SS(シットサイドウェイズ)③-SB(シットビハインド)④


①②空中でシット姿勢を取るフライングシット、着氷後2回転以内にSFという姿勢で2回転すると同時にレベルが2つ獲れるのですが、着氷後2回転以内にシット姿勢になれておらず、腰が高いまま回ってしまっています。
その後、SFの姿勢で2回転はできているので、②のレベルは獲れています。
③フリーレッグを横にしたSSという姿勢で2回転。
④フリーレッグを後にしたSBという姿勢で2回転。

【結果】
難フライング(フライングシット)×-SF①-SS②-SB③




マイケル・クリスチャン・マルティネス
CCSp3
(チェンジフットキャメルスピン)足換えのある、キャメルだけのスピン
https://youtu.be/RGfXnwRz9ZQ?t=1m26s
【予定構成】
キャメル基本形+チェンジエッジ①-CF(キャメルフォワード)②-足換えーCU(キャメルアップワード)③-CS(キャメルサイドウェイズ)④


①キャメル基本形でかかと方向→つま先方向へチェンジエッジ。前後に2回転ずつ。
②肩のラインを氷面に平行にしたCFという姿勢で2回転するとレベルが獲れるのですが、2回転未満ですね。
③肩のラインを氷面に垂直よりさらに上にひねるCUという姿勢で2回転。
④肩のラインを氷面に垂直にしたCSという姿勢で2回転。

【結果】
キャメル基本形+チェンジエッジ①-CF×-足換えーCU②-CS③




ハビエル・ラヤ
CSSp3
(チェンジフットシットスピン)足換えのある、シットだけのスピン
https://youtu.be/Pnwz45VRK38?t=2m5s
【予定構成】
難エントランス(イリュージョン)①-シット基本形-SF②-足換え-SB③+8回転④

①イリュージョンを1回やって、ただちにシット基本形で2回転。
②フリーレッグを前にしたSFという姿勢で2回転。
足換え。
③フリーレッグを後にしたSBという姿勢で2回転。
④そのままプラス6回転して8回転まで回る予定が、6回転したところで回転を終えています。
このスピンの前に3Lz(トリプルルッツ)で転倒しているので、時間がなくなってしまったのかもしれません。

【結果】
難エントランス(イリュージョン)①-シット基本形-SF②-足換え-SB③+8回転×




ハン・ヤン
CCoSp2p4
(チェンジフットコンビネーションスピン)足換えのある、基本姿勢が2つ入ったコンビネーションスピン
https://youtu.be/cGy6cHfoRLQ?t=36s
【予定構成】
キャメル基本形-NBP①-SB②-足換えーUS③+8回転④


レベルは4つ獲れていますが、基本姿勢の認定は2つですね。
レベルの獲れている基本姿勢はシットとアップライトなので、最初のキャメル基本形が認定されていないことがわかります。

スピン開始時、キャメルで大きく姿勢が崩れ、フリーレッグが下がってしまっています。
姿勢を維持して2回転できなかったので、やはりキャメル基本形が認定されていないようです。

①基本姿勢のシットの定義にもアップライトの定義にも当てはまらない姿勢です。キャメルに似ていますが、膝を「く」の字に曲げているのでNBPですね。2回転しています。
②フリーレッグを後にしたSBという姿勢で2回転。
足換え。
③上体をまっすぐにしたUSという姿勢で2回転。これはUSの中でも両足に均等に体重をかけて回るクロスフットという姿勢です。
④③と同じ姿勢でプラス6回転して全部で8回転に達するまで回ります。

【結果】
キャメル基本形×-NBP①-SB②-足換えーUS③+8回転④




フィリップ・ハリス
CCSp2
(チェンジフットキャメルスピン)足換えのある、キャメルだけのスピン
https://youtu.be/XZrokM4ouUw?t=1m46s
【予定構成】
キャメル基本形+チェンジエッジ①ージャンプ足換え②ーキャメル基本形ーCF(キャメルフォワード)③

どうやら見たところ、元々レベル3構成のような気がします。

確認してみましょう。選手名でWikipediaを検索し、今シーズン、どの大会に出ているか調べます。大会名がわかったら、ページの下の方にあるリンクから公式結果のページのプロトコルや、YouTubeで動画も見て確認します。
今回は欧州選手権やアイスチャレンジのプロトコルを確認したらレベル3だったので、動画は見ていませんが、たぶんレベル3構成なのでしょう。

というわけで、レベル3構成なのが1つ落としてレベル2になったとして見ていきます。

①キャメル基本形でチェンジエッジしています。つま先2回転→かかと2回転の通常とは逆のチェンジエッジのやり方ですね。これは姿勢、回転数ともクリアできています。

②ジャンプ足換えでフリーレッグが下がってしまい、キャメル姿勢を維持して2回転できませんでした。ジャンプ足換えの前後で2回転ずつ必要ですが、前はクリアしているものの、後でクリアできず。ここでレベルを落としてしまったわけですね。

③肩のラインを氷面に平行にしたCFという姿勢で2回転。

【結果】
キャメル基本形+チェンジエッジ①ージャンプ足換え×ーキャメル基本形×ーCF②


レベル3構成だと、レベルを1つ落としただけでも、ただでさえ少ない基礎点が下がってキツいですね。
CCSp:レベル4は3.20、レベル3は2.80、レベル2は2.30


FSSp3(フライングシットスピン)跳んで入る、シットだけのスピン
https://youtu.be/XZrokM4ouUw?t=3m9s
【予定構成】
難フライング(フライングシット)①-SF(シットフォワード)②+8回転③-SB(シットビハインド)④


①②空中でシット姿勢を取るフライングシット、着氷後2回転以内にフリーレッグを前にしたSFという姿勢で2回転してレベルを同時に2つ獲得。
③同じ姿勢のままプラス6回転して8回転まで回る。
④フリーレッグを後にしたSBという姿勢を取ろうとしますが、最初のうちは腿が氷面に平行になるほど腰を落とせていません。その後、完全に落としますが、そこから2回転できていないんですね。

この例は①②③がレベル特徴を獲れているのが見た目にはっきりしているので、消去法で④で落としているんだろうなと絞り込めるのでわかりやすいですね。

【結果】
難フライング(フライングシット)①-SF②+8回転③-SB×


CCoSp3p2(チェンジフットコンビネーションスピン)足換えのある、基本姿勢が3つ入ったコンビネーションスピン
https://youtu.be/XZrokM4ouUw?t=3m20s
【予定構成】
CS(キャメルサイドウェイズ)①ーUS(アップライトストレート)②-足換えー(キャメル基本形ーSS(シットサイドウェイズ)③-アップライト基本形)④


スローで見ていると、だいたいどこでレベルを落としたかはわかるのですが、このケースは私にはなかなかわかりませんでした。そこで、判定結果から推理を始めました。

まず、CCoSp3p2の略記号から、レベルは2つ獲れていて、基本姿勢は3つとも認定されているのがわかります。
上の予定構成を見ると、基本姿勢のうちシットはSSだけしかありません。
姿勢が認定されている=連続して2回転回れている
ということなので、SSは基本姿勢のシットとして認定されると同時に、難ポジションとしてレベルも獲れているのだということがわかります。

レベル2つのうち1つ、基本姿勢3つのうち1つがわかりました。

基本姿勢の残り2つ、キャメル姿勢とアップライト姿勢も認定されているのですが、仮に認定されたキャメル姿勢がCSでアップライト姿勢がUSだとすると、同時に難ポジションとしてレベルも獲れていることになり、SSも加えるとレベルが3つ獲れたことになってしまいます。

ということは、CSとUSのどちらか、または両方で基本姿勢が認められていないしレベルも落としているのだということがわかります。

①スローでよく見てみると、最初に肩のラインを氷面に垂直にしたCSという姿勢で1回転するときにフリーレッグが下がり、膝がヒップより低くなってしまっています。その後、膝がちゃんと上がるのですが、2回転し終わる前に次の姿勢に移ってしまっているんですね。

②次に片手でフリーレッグを持って上体を真っ直ぐにしたUSという姿勢を取りますが、2回転する間、コントロールを失ってグラグラしているのです。これはたぶん認定されないでしょう。

という訳で、結果は次のようになると思います。

【結果】
CS×ーUS×-足換えー(キャメル基本形ーSS①-アップライト基本形)②


(※間違いに気づいたので修正しました。すみません。2016/6/12 23:24)



アレクセイ・ビチェンコ
FCSp1
(フライングキャメルスピン)跳んで始める、キャメルだけのスピン
https://youtu.be/o76NmlDJERE?t=53s
【予定構成】
難フライングエントランス(バタフライ)①-キャメル基本形+8回転②-CU(キャメルアップワード)③


ネスレ杯や欧州選手権もレベル3なので、どうやらレベル3構成のようです。
①バタフライ着氷後、2回転以内にキャメル基本形で2回転。
②そのままプラス6回転して8回転まで回る予定が全部で6回転くらいしかしていません。
③フリーレッグの膝がヒップより下がり、キャメル姿勢を取れていません。

【結果】
難フライングエントランス(バタフライ)①-キャメル基本形+8回転×-CU×


難フライングエントランスが認められただけとなってしまいました。


CSSp3(チェンジフットシットスピン)足換えのある、シットだけのスピン
https://youtu.be/o76NmlDJERE?t=1m27s
【予定構成】
難エントランス(ダブルスリー)①-シット基本形-SF(シットフォワード)②-ジャンプ足換え③ーSS(シットサイドウェイズ)④


①スリーターン連続からただちにシット基本形で2回転するとレベルが獲れるのですが、腰が高くてシット姿勢が認定されず、難エントランスが認められませんでした。
②フリーレッグを前にしたSFという姿勢で2回転。
③ジャンプによる足換え。ジャンプ前にSFで2回転、ジャンプ後にSSで2回転でクリア。ジャンプ足換えは足換え後の足で獲ったレベルになります。
④フリーレッグを横にしたSSという姿勢で2回転(③のジャンプ足換えの要件をクリアすると同時に④のレベルも獲れます)。

【結果】
難エントランス(ダブルスリー)-シット基本形×-SF①-J足換え②ーSS③



CCoSp3p3(チェンジフットコンビネーションスピン)足換えありの、基本姿勢が3つ入ったコンビネーションスピン
https://youtu.be/o76NmlDJERE?t=2m47s
【予定構成】
キャメル基本形-NBP①-同足ジャンプ②ーシット基本形ー足換えー(キャメル基本形-シット基本形-UF(アップライトフォワード)④)③


レベルは3つ獲れ、基本姿勢は3つとも認定ですね。
キャメル基本形で2回転。これはコンビネーションスピンの中に基本姿勢を入れるためのものです。
①シット、キャメル、アップライトのどの基本姿勢の定義にも合わないのでNBP。これで2回転。
②ジャンプ前に2回転、着氷後2回転以内に基本姿勢で2回転必要ですが、前は①でクリアしているものの、後は、腰が高くてシット姿勢と認定されていないと思います。

【結果】
キャメル基本形-NBP①-同足ジャンプーシット基本形×ー足換えー(キャメル基本形-シット基本形-UF③)②




ナム・ニューエン
CSSp3
(チェンジフットシットスピン)足換えのある、シットだけのスピン
https://youtu.be/6KABVwB0Y-Q?t=1m8s
【予定構成】
難しい入り方ーシット基本形-同足ジャンプ①ーSF②ー足換え-SB③+8回転④


グラント・ホクスタインのCCSpと同じように低いターンからシットスピンを始めています。たぶん難しい入り方になると思いますが、他にレベル特徴が4つあるのでレベルを獲る為ではないでしょう。

①②ジャンプ前にシット基本形で2回転、ジャンプして同じ足で着氷し、2回転以内にフリーレッグを前にしたSFという姿勢で2回転して同時にレベルを2つ獲っています。
足換え。
③フリーレッグを後にしたSBという姿勢で2回転。
④そこから6回転プラスして8回転するはずが、全部で6回転くらいしかできていません。

【結果】
難しい入り方ーシット基本形-同足ジャンプ①ーSF②ー足換え-SB③+8回転×



FCSp2(フライングキャメルスピン)跳んで始めるキャメルだけのスピン
https://youtu.be/6KABVwB0Y-Q?t=1m25s
【予定構成】
難フライングエントランス(トウアラビアンからバタフライ)①-CU(キャメルアップワード)②ーCS(キャメルサイドウェイズ)③-CF(キャメルフォワード)④


難フライングエントランスにVがついていないので、エントランスとその後のCUは認定されたはずだと見ることができます。ということはレベルを落としたのはCSとCFですね。

①②バタフライ着氷後、肩のラインを氷面に垂直よりさらに上にひねるCUという姿勢で2回転。同時にレベルが2つ獲れます。
③肩のラインを氷面に垂直にしたCSという姿勢で2回転するところが、2回転未満で次の姿勢に移行しています。
④肩のラインを氷面に平行にしたCFという姿勢で2回転するところが、回り切るより前に姿勢が緩んでフリーレッグの膝がヒップより下がってしまったようです。
ちょっと④については自信がないのですが、他に思い当たる点がないので…。



ミハル・ブレジナ
CCoSp3p3
(チェンジフットコンビネーションスピン)足換えのある、基本姿勢が3つ入ったコンビネーションスピン
https://youtu.be/hU8N3DfMduE?t=2m37s
【予定構成】
キャメル基本形-同足ジャンプ①-シット基本形-NBP(非基本姿勢)②-足換え-(キャメル基本形-シット基本形-UF(アップライトフォワード)④)③


3pということは、シット、キャメル、アップライトの姿勢全部が認定はされている(その姿勢をとり、連続して2回転している)ということですね。
レベルだけが1つ落としてレベル3。

これはちょっと自信がなくて、間違ってるかもしれません。
順番に見ていくと、キャメル基本形からスピンを始めて、
①ジャンプ前にキャメル基本形で2回転。ジャンプして同じ足で降りてシット基本形で2回転。
②NBPで2回転。
足換え。
③「足換え後3基本姿勢」でレベルを獲るためにまずキャメル基本形で2回転しますが、スピードが落ちているので、プログラム最後のスピンなだけに、ちょっと疲れたのかもしれません。
その後のシット姿勢、全部で4回転ほどしていますが、いったんは腿が氷面に対して平行になるまで腰を落とせているようにも見えるものの、途中でちょっと腰が上がってしまって、そこから2回転できていないように見えます。
④上体を前に倒すUFという姿勢で2回転。
足換え後に3つの基本姿勢全部が獲れなかったので、ここでレベルを落としているように思えます。

【結果】
キャメル基本形-同足ジャンプ①-シット基本形-NBP(非基本姿勢)②-足換え-(キャメル基本形-シット基本形×-UF(アップライトフォワード)③)×




スラヴィク・ハイラペティアン
FCSp1V
(フライングキャメルスピン)跳んで始める、キャメルだけのスピン
https://youtu.be/edk07xRBs-E?t=2m6s
【予定構成】
難フライングエントランス(トウアラビアンからのバタフライ)①ーCU(キャメルアップワード)②+8回転③-CF(キャメルフォワード)④


Vがついてる。いいサンプルになります(すまん)。

テクニカルパネルハンドブックP9より、
ショート・プログラムおよびフリー・スケーティングにおける(足換え無しで1姿勢のみの)フライング・スピンおよびフライング・エントランスのスピンでは以下が要求される:a)はっきりと分かるジャンプを行うこと;(略);b)着氷後、最初の2回転以内に基本姿勢に達し、その姿勢に最初に達した瞬間から、その姿勢を2回転保持すること。記号“V”は、これら要件のうち1つ、または両方の項目が満たされなかったことを示している。

略記号にVがつくということは、「はっきりしたジャンプをしていない」、「着氷後2回転以内に基本姿勢に達して2回転保持ができていない」、この片方もしくは両方に当てはまるということです。大きなヒントになりますね。

見てみましょう。

①バタフライはちゃんとはっきり分かるジャンプになっていますね(あまりここでミスする選手はいないと思いますが)。着氷後、フリーレッグの膝がヒップより下がってしまってキャメル姿勢が取れていません。
②肩のラインを氷面に垂直よりさらに上にひねるCUという姿勢を取りますが、これも膝が下がったままです。
③キャメルの姿勢が確立しないまま8回転回っても認定されないので、ここでもレベルは獲れません。
④肩のラインを氷面に平行にしたCFという姿勢で2回転。ここでようやくレベルが獲れました。

【結果】
難フライングエントランス(トウアラビアンからのバタフライ)×ーCU×+8回転×-CF①




★これはどうしてもわからなかったので保留で。
※下に追記を書きました。

CCoSp3p3(チェンジフットコンビネーションスピン)足換えありの、基本姿勢が3つ入ったコンビネーションスピン
https://youtu.be/edk07xRBs-E?t=3m5s
【予定構成】
難エントランス(ダブルスリー)①ーキャメル基本形ーUS(アップライトストレート)②-足換えーUF(アップライトフォワード)③ーSB(シットビハインド)④


考えられる可能性を1つずつ探っていきます。
まず、レベルは3つ、認定された基本姿勢は3つということは、1つずつしかない基本姿勢のキャメル基本形とSBは認定されているということ。SBは難ポジションなのでレベルも獲れている。

アップライトはUSとUFの2つあり、どちらか片方、または両方が認定されているはず。

②上体を真っ直ぐに、フリーレッグを後でクロスさせるクロスビハインドというUS姿勢で2回転以上回れているように見えます。
③上体を前に倒したUFという姿勢です。最初は膝が曲がっていましたが、後から伸びてアップライトの定義を満たしていますし、そこから2回転以上できているのでレベルが獲れているように思えます。

レベルを落とす可能性としては、
①難エントランスそのものが難しい入り方であるとテクニカルに認められなかった。
②USまたは③UFのどちらかが認められなかった。
この2つしかないんですよね。う~ん、難しい。

参考に。
欧州選手権のレベル4が獲れたCCoSp3p4
https://youtu.be/pxunHet8MXE?t=2m56s

違いがわからない…( ノД`)

もしわかったら追記でお知らせします。ううう、消化不良じゃ。

【2016/6/13追記】
ありがたや~~~!! 空色羊さんに動画を見ていただいたら、USでフリーレッグが氷についてしまっているのではとのことで、もう一度じっくり見返してみました。
https://youtu.be/edk07xRBs-E?t=3m11s
フリーレッグを軸足の後にクロスさせて1回転したあたりで、フリーレッグが下がってしまってエッジが氷をこすっているようにも見えます。
USのクロスビハインドはフリーレッグを軸足の後にクロスさせて片足で回るスピンなので、その姿勢が維持できなくてレベルを落としたんですね。

【結果】
難エントランス(ダブルスリー)①ーキャメル基本形ーUS×-足換えーUF②ーSB③


空色羊さん、ありがとうございました!!(空色羊さんのブログ。勉強になります。→http://ameblo.jp/sorairohituj1/



なお、グラント・ホクスタイン選手のCSSp3はもともとレベル3構成で、予定したレベルを全部獲れているので載せていません。



というわけで、ボストン世界選手権男子SPより、レベルを落とした原因探りをやってみました。
男子FS、女子SP・FSもやれるよう頑張…るけど力尽きたらゴメンネヽ( ´_`)丿
[ 2016/06/12 ] スピンを楽しもう | TB(-) | CM(0)

スピンを楽しもう24 ~見た目OKでも減点や0点になるケース~

レベル取りこぼしの原因探りの前に、ちょっと面白い(と言ったら選手に気の毒か^^;)例を見かけたので、ご紹介します。
気楽に読んでくださいね (^∇^)ノ

【レベル4で見た目が良くてもGOEマイナスの場合】

レベル4を獲り、見た目も良いのにGOEではマイナスされる。

まさかそんなことが!?

あるんです。
こちらの例を見てください。

四大陸選手権 男子SPより
アンドリュー・ドッズ

CSSp4(チェンジフットシットスピン)足換えのある、シットだけのスピン

https://www.youtube.com/watch?v=YlOFsmwBfhw&feature=youtu.be&t=1m45s

難エントランス(スリーターン連続)①-SF(シットフォワード)②-足換え-SS(シットサイドウェイズ)③+明確な速度の増加④

とても珍しいレベルの獲り方です。その点にもご注目ください。

①②スリーターンの連続からただちにスピンに入り、SF(フリーレッグを前にした難ポジション)で2回転。「難しい入り方をしてただちに基本姿勢で2回転」と「難ポジションで2回転」を同時にクリアし、レベルを2つ獲ることができました。

ad1←スリーターン連続からの難しいエントランス
ad2←SF

足換え。

③フリーレッグを横に置いたSSという難ポジションで2回転。

ad3

④その姿勢で明確な回転速度の増加を行います。見た目にはっきりわかるほどスピードを上げて行くということです。
最初は上の画像のように大きくフリーレッグを横に広げる形で回り、その後、体の軸近くまで引き寄せることで、遠心力を利用して速度を上げているわけです。
シットでこの特徴でレベルを獲る例はとても珍しいです。

ad4


ちゃんとレベルは4つ獲れているし、よくコントロールされたスピンなのですが、GOEはマイナスです。

なんでやねん(>ω<。)

プロトコルを貼ってみます(13位)。
http://www.isuresults.com/results/season1516/fc2016/fc2016_Men_SP_Scores.pdf

score

GOE部分を拡大したのがこちら。

score2

+1をつけているジャッジが1人、-1が4人、-2が1人、あとの3人は可もなく不可もなくの0で、最終的なGOEは-0.17です。
減点されるような悪い点は見当たらなかったのに、なぜこんな評価になったのでしょうか。

答は最小回転数にあります。

テクニカルパネルハンドブックを見てみましょう。→http://www.jsfresults.com/data/fs/pdfs/comm/2015hb_single_08-16j.pdf

P9にSPのルールが載っていますが、必要な3つのスピンの説明の下に、このような一文があります。


スピンは要求される最小回転数を回らなければならない:(略)足換えスピンおよびスピン・コンビネーションでは各足6回転であり、この回転数に不足する場合はジャッジにより採点に反映されなければならない


このスピンはCSSp(足換えのある、シットだけのスピン)なので、足換えの前後に6回転ずつしないといけないんですね。

まず難エントランスからスピンを始めますが、最初のSFでは3回転しかしていません(腿が氷面に平行になるくらいまで腰の位置を落としたシット姿勢を取ってからカウントし始めます)。それから足換えをしているので、足換え前に6回転ないのです。

足換え後は6回転してますが、各足6回転という要件は満たしていないわけです。

Jスポーツ4で解説の岡部由起子さんもおっしゃっていました。
「選手たちがレベルを獲ることに一生懸命で、ショートプログラムの場合、足換え前後に6回転ずつ必要なのに忘れてしまうケースがある。そうするとマイナスのGOEがつくので非常にもったいない」


上のルールで「この回転数に不足する場合はジャッジにより採点に反映されなければならない」とあるように、レベル特徴の要件さえ満たしていれば、テクニカルはレベル認定をするけど、GOEでどう評価するかはジャッジの裁量に任せるよということなんです。

GOEの付け方のガイドラインはコミュニケーションのP12に載っています。→http://www.jsfresults.com/data/fs/pdfs/comm/comm1944j.pdf
それによると、

最終のGOEを計算するためには、まず初めに要素のプラス面を考慮し、これがGOE評価の起点となる。次に、ジャッジはあり得るエラーのガイドラインに従ってGOEを引き下げ、その結果が最終のGOEとなる。

こうも書かれています。

重要なことは、要素の最終のGOEに、エラーによる引き下げだけではなくプラス面が反映されていることである。

要は、エラーがあれば減点するけど、プラス面を積極的に評価するよという意味なのでしょう。

もう一度、ジャッジがつけた個別のGOEを見てみましょう。

左から、0 1 -1 -1 -1 -2 -1 0 0

コミュニケーションP14のエラーに対するGOEのガイドラインによると、「必須回転数に満たない」-1~-2です。

では、もしエラーがなかったら、何点になるはずだったのでしょうか。
減点しても+1のジャッジの場合は、元はプラス面が大きかったということですね。
逆に-2のジャッジは、元々あまり評価が高くなかったということになります。

P12の+GOEのガイドラインを見てみると、

1)スピン中の回転速度あるいは回転速度の増加が十分
2)すばやくスピンの軸をとることができる
×3)全ての姿勢でのバランスのとれた回転数
×4)規定回転数を明らかに超えた回転
 5)良い、力強い姿勢
 6)独創的でオリジナリティがある
 7)全局面でのコントロールが十分
8)音楽構造に要素が合っている

これらのうち、回転数に関する3)4)は当てはまらないので×をつけてみました。
それ以外の6項目はジャッジの評価によって全て当てはまる可能性があるわけです。

「明確な回転速度の増加」でレベルを獲れているということは、「1)スピン中の回転速度あるいは回転速度の増加が十分」は当てはまりそうなので○をつけてみました。
あとは姿勢変更がスムーズなことから「2)すばやくスピンの軸をとることができる」、音楽のテンポと回転速度を合わせているところから「8)音楽構造に要素が合っている」も当てはまるような気がします。こちらははっきりしないので△にします。

一般的に、
2項目当てはまれば+1、4項目当てはまれば+2、6項目当てはまれば+3
をつけることが推奨されています。

もし当てはまるのが○をつけた1項目しかないとすると、起点となるGOEは0かなあ。
そこからエラー分を引くと、最終的に-1または-2になりますね。

○だけでなく△をつけた項目も当てはまるとすると、3項目だからGOE+1かなあ。
そこからエラー分を引くと、0または-1。

あ、なんか実際のジャッジがつけた個別GOEの、0 1 -1 -1 -1 -2 -1 0 0 に何となく合致するような気がしますね。


…というふうにして遊ぶこともできるわけです(合ってるかどうかはわからない)(ノ´∀`*)



*****


ついでに、足換えのあるスピンの回転数についてですが、テクニカルパネルハンドブックP8によると、

いかなるスピンにおける足換えにも、足換え前後にスピン姿勢が少なくとも3回転なければならない。

とあります。

ただこれは、やらなければどうなるかということは書かれていないんですよね。
こういうケースは見たことがないのでわからないのですが、もしかしたら、足換えスピンだとは認めないということになるのかな?
たとえばCSSp4の基礎点は3.00ですが、SSp4、つまり足換えのないただのシットスピンだと2.50です。

ただし、ショート・プログラムの場合は足換えのある単一姿勢のスピンで足換えが認められないと、決められたスピンをやらなかったということで0点になるはずです(違ってたら教えてください)。

うむ、よ~わからん。
また詳しいことがわかったらお知らせしますね。

では次はこの例です。

【見た目そんなに悪くないのに0点になってしまう場合】

これも足換えありの単一姿勢のスピンです。

JGPS(ジュニアグランプリシリーズ) トルン大会 男子FSより
アレクセイ・クラスノジョン

CSSp(足換えのある、シットだけのスピン)
https://www.youtube.com/watch?v=rcXU0_Uy8hE&feature=youtu.be&t=1m31s

プロトコル(3位です)→http://www.isuresults.com/results/season1516/jgppol2015/jgppol2015_JuniorMen_FS_Scores.pdf
500ak_pro
↓(拡大)
600pak_pro

CSSpがノーカンになっちゃってますね。

本来のレベルの予定構成はSF(シットフォワード)①+8回転②→ジャンプ足換え③→SS(シットサイドウェイズ)④
(これは他の大会も見て推測したものです)

まず、フリーレッグを前にした姿勢でシットスピンを始めようとするのですが、腰の位置が高く、シットというよりNBP(非基本姿勢)の状態で回ってしまっています。でも、2回転する前にSFの姿勢に達しているので、NBPとは認定されません(どの姿勢も認定されるには連続した2回転が必要)。

ak1-1

これ、もし2回転きっちり回っていたとしたらどうなるかというと、総回転数にカウントされるだけなんですね。NBPの難ポジションとしてはレベルは獲れません。
テクニカルパネルハンドブックP8の一番下に「単一姿勢のスピン(略):非基本姿勢は許され、規定で要求されている総回転数に数えられるが、(この姿勢では)レベルの特徴は獲得できない。」とあります。NBPでレベルが獲れるのはコンビネーションスピン(基本姿勢が2つ以上あるスピン)の中だけなのです。


ようやく軸足の腿が氷面と平行になるくらいまで腰が落ち、フリーレッグを前にしたSFという難ポジションがとれました。これで2回転以上しているので、レベル①の要件はクリアです。

ak1


②の8回転はできませんでしたね。その後ジャンプにより足換えをしています。ジャンプ足換えは足換え後の足で獲ったレベルになります。

ak2

ですが、着氷後にシット基本形で2回転する前にやめてしまっているので、「ジャンプ前に基本姿勢か非基本姿勢で2回転、着氷後2回転以内に基本姿勢で2回転保持という要件がクリアできていないため、ジャンプ足換えのレベルは獲れません。

ak3


その後、SS(フリーレッグを横にした難ポジション)をしようとしているのですが、腿が氷面と平行になるほど腰が落ちないまま終わってしまい、SSの姿勢を確立して2回転できていないので④のレベル要件がクリアできませんでした。

そればかりか、この前の姿勢も含めて、足換え後にシット姿勢がまったくとれなかったということになります。

ak4


これはテクニカルパネルハンドブックP18「足換えありの単一姿勢のスピン:一方の足が基本姿勢で2回転に満たない」

ショート・プログラムまたはフリー・スケーティングにおいて、足換えありの単一姿勢のスピンが行われたときに、連続した2回転以上回っている基本姿勢一方の足にあり、連続した2回転以上回っている基本姿勢がもう一方の足にはない場合、そのスピンのレベルは無い(無価値)

に引っかかってしまい、無価値(ノーバリュー)、つまり0点になってしまったのでした。
要は単一姿勢で足換えをやるのなら、その前後できっちりその姿勢が維持できる技術がなきゃ、足換えをやっちゃいけないよということでしょうか。

このルールは2015-2016シーズンに改正されたもので(テクニカルパネルハンドブックに下線が引いてある部分は改正された箇所であることを表す)、知らないと、えっ、なんでノーバリュー!? と混乱すると思います。

どこかで書いた覚えがあるなあと思ったら、「スピンを楽しもう番外編 ~四大陸男子SPよりレベル取りこぼしの原因を探る~」で、0点になったハンヤンのCSSpについて記事に書いてましたが、これも同じケースです。







*****

以上、スピンの勉強になりそうなケースを2つ、ご紹介しました。

難しい! 無理! って思われた方、大丈夫です。
私も、あ~でもないこ~でもないとハンドブックやコミュニケーションを引っ繰り返し、空色羊さんやMonkonさんに「これどう思います?」って聞いたりしてたので (´ー`A;)

さて、前回までで一通り終わったレベル特徴の説明、もっとじっくり詳しくやりたかったんですが…。1つの姿勢だけこれでもかといろんなサンプル画像や動画を貼って、とことん見ていくとか、チェンジエッジ集とか…。時間切れでした。
いったん連載を完結後に不定期でやることもあるかもしれません。マンガのスピンオフみたいに。

では、次こそはレベル取りこぼしの原因探りの記事です。

めざせ! レベルマスター!∩(*・∀・*)∩ファイト♪
[ 2016/06/05 ] スピンを楽しもう | TB(-) | CM(0)

スピンを楽しもう23 ~レベル判定をしてみよう(女子FS解説編)~

2016年ボストン世界選手権女子FSより、スピン3つともレベル4(コンビネーションの場合はそれに加えて3基本姿勢入り)だった16名から、SPで取り上げなかった選手やFSで構成を変えている選手など、7人の例を挙げて解説します。

その前に、いくつかデータを。
◆SP、FS共にレベル4だった選手(11名)
メドベージェワ、ワグナー、ポゴリラヤ、宮原、ラジオノワ、浅田、長洲、ジジュン、ツルシンバエワ、チャートランド、ツーチュワン・チャオ

◆SPとは構成を変えている選手9名(レベル4が獲れていない選手も含む)。
基礎点の高い順から(左がSP、右がFS)。

本郷 9.40、10.20
ツルシンバエワ 9.40、10.20
ライチョヴァー 9.40、10.20
---
ワグナー 9.20、10.00
チャートランド 9.20、10.00
---
メドベージェワ 9.40、FS9.70 
ポゴリラヤ 9.40、9.70
ラジオノワ 9.40、9.70
---
ヴォリーズ 9.20、9.70

このうち、SP、FS共にレベル4だったのはツルシンバエワのみ。

ほとんどの選手が基礎点が2.70と他のスピンに比べて低いレイバックスピンをFSでは外して、代わりに基礎点3.50のフライングの足換えコンビネーションスピンに替えてきているのですが、面白いのはロシア女子3人とオランダのヴォリーズのみがレイバックスピンはそのままで、フライングキャメルスピン(またはフライングシットスピン)をフライングの足換えコンビネーションスピンに替えてきているということです。

レイバックスピンによほどの自信があるということですね。確かにメドヴェージェワ選手のFSのレイバックスピンは1.43の加点がついて、結果的に4.13とフライングの足換えコンビネーションスピンの基礎点3.50を上回る得点を稼いでいます。

ではいつものように前準備から。

【FSのルール】※男子と同じです。
最大3つのスピンを含まなければならない。
1)コンビネーションスピン(基本姿勢が複数含まれるもの)
2)フライングスピン(例:フライングシット)またはフライングエントランスのスピン(例:バタフライやデスドロップなどで始まるもの)
3)単一姿勢のスピン

※1)は通常は基本姿勢を3つとも入れてくる選手ばかりなので、シット、キャメル、アップライトの姿勢が入っていると思っておけばいいです。
※全てのスピンは異なる性質のものでなければならない(たとえば3)でキャメルスピンをやり、2)でフライングエントランスのキャメルスピンをやると、キャメルが被ってしまうのでダメ。1)の一部にキャメル姿勢を入れるのはアリ)。

【用意するもの】
・ペンと紙
テクニカルパネルハンドブック(2015-2016シーズン版)
コミュニケーション(同上)
2016年ボストン世界選手権リザルト
女子FSプロトコル
・スピン表記の見方


【YouTube再生速度の調節方法】
画面右下の歯車マークをクリックし、「速度」を変える。ノーマル速度で流れを見た方がわかりやすい場合もあるので臨機応変に。

【解説の注意点】
※丸数字はレベルです。①-②-③-④と1つずつ増えていきます。
レベルを獲った順番に書いていますが、いろんなことを同時にやっていて、獲る順番が前後しているものについては試行錯誤しつつ書いているので、同じことでも違う順番で書いているかもしれません。大差ないので見逃してください(笑)
※「+チェンジエッジ」「+8回転」などと頭に+を付けて書いてあるものは、同じ姿勢でそれをやっているということです。
※(シット基本形-キャメル基本形-US)のように( )でくくっているものは、それらを全部やれば1つレベルが獲れるということです。
※回転数はレベルが獲れる必要最低回転数を書いています。たとえば多めに回っていても、2回転した時点でレベルが獲れていれば「2回転」としています。
難ポジションかどうかといったことには関係なく、姿勢の認定には原則として連続した2回転が必要です。
難ポジションとは、頭、腕、手、足などの動きが大きな柔軟性を要し、体幹のバランスに影響を与える姿勢のことです。
シットはフリーレッグの位置(前・横・後)、キャメルは肩のライン(平行・垂直・垂直より上)、アップライトは上体の位置(前・真っ直ぐか横・後)によりカテゴリ分けされていますが、選手によって手やフリーレッグなどの動きが違います。
レイバックはアップライトに含まれます。
※難ポジションでないものは便宜上、「基本形」と呼んでいます。基本姿勢(シット、キャメル、アップライトの3つ)とごっちゃにならないようにしてください。

・レベル特徴など、詳しくはこちらを(解説目次)→http://rencadiary.blog14.fc2.com/blog-entry-469.html

コンビネーションスピンの「3基本姿勢入り」は全部共通なので、それぞれ書くのを省略しますね。

【エフゲニア・メドベージェワ】
FCCoSp3p4(フライングチェンジフットコンビネーションスピン)跳んで始める足換えありのコンビネーションスピン
https://youtu.be/C17aEZT9OXA?t=1m29s

難フライング(フライングシット)①-SF(シットフォワード)②-足換え-(キャメル基本形-SF(シットフォワード)-US(アップライトストレート)③)④

①と②空中でシット姿勢を取るフライングシット、着氷後2回転以内に基本姿勢に達し2回転保持することでレベル獲得。この場合はSFで2回転しているので、同時に難ポジションとしてもレベルが獲れます
足換え(足換えのあるスピンでは片足で獲れるレベルは2つまで。2つ獲ったので足換えを行います)。
③USという難ポジションで2回転。
足換え後にキャメル、シット、アップライトの3つの基本姿勢を全部やったのでレベル獲得。
足換え後のSFは難ポジションではありますが、既に足換え前にレベルを獲っているため、ここでは難ポジションとしてのレベルは獲れません。基本形でもいいところを難ポジションにすることで加点を狙っているのだと思います。


CCoSp3p4(チェンジフットコンビネーションスピン)足換えありのコンビネーションスピン
https://youtu.be/C17aEZT9OXA?t=4m7s

キャメル基本形-CS(キャメルサイドウェイズ①-CF(キャメルフォワード)-アップライト基本形-足換え-SS(シットサイドウェイズ)③-NBP(ノンベーシックポジション)④

キャメル基本形からスピンを始め、キャッチフットしてCF(肩のラインが氷面に平行)のような姿勢を取りますが、後でもっと明確なCFが来ますし、ここでは2回転未満なのでCFではないと思えばいいでしょう。
①肩のラインが氷面に垂直なCSという難ポジションで2回転。通称ドーナツスピン。
この後、アップライト基本形で2回転していますが、コンビネーションスピン全体に基本姿勢を3つ入れるためのものです。
足換え。
③フリーレッグを横に置いたSSという難ポジションで2回転。
3つの基本姿勢(シット、キャメル、アップライト)のどれにも当てはまらないのでNBP(非基本姿勢)です。
シットというには腿が氷面と平行になるほど腰が落ちていない。
キャメルはフリーレッグを後方に上げるので除外。
アップライトは膝が真っ直ぐかやや曲げる程度でないといけないのですが、これは「く」の字に曲がっているのでアップライトではない。
よってNBPとなります。とても珍しい姿勢ですね。


LSp4(レイバックスピン)背中をアーチ型に反らせるスピン
https://youtu.be/C17aEZT9OXA?t=4m26s

(UL(アップライトレイバック)のサイド→バック(ヘアカッター②)+8回転③)①ーUB(アップライトビールマン)④

これはSPとまったく同じですね。コピペで失礼。

①まず、UL特有のレベルの獲り方として、バック(頭と肩を後に反らせ、背中をアーチ型にした姿勢)からサイド(頭と肩が横に傾き、背中をアーチ型にした姿勢)への姿勢変更、またはその反対の組み合わせがあります。必須回転数は各2回転サイドやバック自体は難ポジションではないので、単体で2回転しただけではレベルは獲れません。
この場合はサイドからバックへの姿勢変更です。

②バックをULの難ポジションであるヘアカッター(フリーレッグをつかんで頭の近くに引き寄せる)にすることで、2回転した時点でさらにレベルが獲れます。
サイド→バックでレベル1つ。ヘアカッターという難ポジションで2回転してレベル1つ。同時に獲れるので①と②の順番は逆でもいいんですが、まずはサイド→バックからのレベル獲りを開始しているので上のように書きました。

③ヘアカッターでレベルを獲った後、更に6回転して合計8回転したところでまたレベルが獲れます。

④最後にフリーレッグを後方から頭より高く頭のてっぺん方向に引き上げ、回転軸近くに位置させるビールマンという難ポジションで2回転。



【アシュリー・ワグナー】
FSSp4(フライングシットスピン)跳んで始めるシットだけのスピン
https://youtu.be/gouttBMz-UM?t=1m39s

これはSPと同じですね。

難フライングエントランス(デスドロップ)①-SF(シットフォワード)②+8回転③-SB(シットビハインド)④

アクセルジャンプを跳ぶようにして上に向かって跳ぶデスドロップ着氷後、2回転以内に基本姿勢(この場合シットの難ポジションであるSF)で2回転保持することで②同時に難ポジションとしてもレベルを獲っています。
③さらに6回転して合計8回転。
フリーレッグを後方にしたSBという難ポジションで2回転。


CCoSp3p4(チェンジフットコンビネーションスピン)足換えありのコンビネーションスピン
https://youtu.be/gouttBMz-UM?t=1m48s

難エントランス(イリュージョン)-SF(シットフォワード)①-NBP(非基本姿勢)②-足換え-(シット基本形-CF(キャメルフォワード)④)③

レベル特徴が5つ入っていますね。イリュージョン後、ただちに基本姿勢で2回転保持すると難エントランスとしての要件はクリアします。この場合はSFで2回転しています。でもこれはSPでラジオノワ選手などの例を見てきたように、レベル獲得目的ではなく加点狙いでしょう。
①フリーレッグを前にしたSFという難ポジションで2回転。

【2016/10/20追記】---
すみません。訂正します。

難エントランス(イリュージョン)①-シット基本形-NBP(非基本姿勢)②-足換え-(シット基本形-CF(キャメルフォワード)④)③


難エントランスはまだこのプログラムの中では使っていないレベル特徴なので、これでレベルを獲っていますね。
正しくはこうです。
①難エントランス(イリュージョン)からシット基本形で2回転。

このシット姿勢はSFではありませんね。第一、SFは既にこの前のFSSpでレベルを獲っています。それにこのシット姿勢はキャノンボールに似ていますが、上体をひねったりして体幹に影響を与える姿勢ではないので難ポジションとは認定されないと思います。
失礼しました。なんで間違えたんだろう???
---------

②基本姿勢の定義に当てはまらないNBPの難ポジションで2回転。
足換え。
③シット基本形からフリーレッグを軸足の後でつかんだまま立ち上がり、CFのポジションまで姿勢変更をしています。
「足を換えずに行う難しい姿勢変更」に当てはまると思います。
あまり見られない珍しいレベル特徴です。

テクニカルパネルハンドブックP13参照。
・ある基本姿勢から別の基本姿勢へ、非基本姿勢を確立せずに(2回転しないという意味)行う。
・かなりの力、技術、コントロールが必要。
・姿勢変更中は連続的な動作を行わないといけない。
・ジャンプで姿勢変更を行ってはいけない。
・変更前後の基本姿勢はそれぞれ2回転必要。

詳しくはこちら→http://rencadiary.blog14.fc2.com/blog-entry-473.html

④肩のラインが氷面に平行なCFという難ポジションで2回転。


FCCoSp3p4(フライングチェンジフットコンビネーションスピン)跳んで始める足換えありのコンビネーションスピン
https://youtu.be/gouttBMz-UM?t=4m22s

フライングキャメル-キャメル基本形-CU(キャメルアップワード)①-ジャンプ足換え②-SS(シットサイドウェイズ)③-足換え-US(アップライトストレート)④

男子のミハル・ブレジナ選手もやっていましたが、足換えを2回やる構成ですね。

フライングキャメル。着氷して2回転以内にキャメルで2回転保持。ただし難しいフライングではないのでレベルは獲れませんし、すでにFSSpで難フライングエントランスでレベルを獲っているので、これが例えばバタフライであったとしてもどっちみちレベルは獲れません。

①肩のラインが氷面に垂直よりさらに上にひねるCUという難ポジションで2回転。
②ジャンプによる足換え。ジャンプ前に基本姿勢か非基本姿勢で2回転、着氷後2回転以内に基本姿勢で2回転必要。ジャンプ前に基本姿勢のキャメルで2回転、ジャンプ後に基本姿勢のシットで2回転しているので要件はクリアしています。
このレベルは足換え後の足(右足)のレベルとしてカウントされます。
③フリーレッグを横に置いたSSという難ポジションで2回転。
足換えをして、最初の足(左足)に戻します。左足ではレベルを1つしか獲っていないので、まだあと1つ獲れるのです。
④上体を真っ直ぐにしたUSという難ポジションで2回転。



【アンナ・ポゴリラヤ】
FCCoSp3p4(フライングチェンジフットコンビネーションスピン)跳んで始める足換えありのコンビネーションスピン
https://youtu.be/3DAxActZmnc?t=2m18s

難フライングエントランス(スリーターンからのバタフライ)①-キャメル基本形-NBP(非基本姿勢)②-足換え-SS(シットサイドウェイズ)③-SB(シットビハインド)④-アップライト基本形

①バタフライ着氷後、2回転以内にキャメルで2回転保持。
ウィンドミルというNBPの難ポジションで3回転
足換え。
③フリーレッグを横に置いたSSという難ポジションで2回転。フリーレッグを水平に上げているところが珍しいですね。
④フリーレッグを後に位置したSBという難ポジションで2回転。
最後のアップライト基本形はコンビネーションスピンに3つの基本姿勢を入れるためのものです。


CCoSp3p4(チェンジフットコンビネーションスピン)足換えありのコンビネーションスピン
https://youtu.be/3DAxActZmnc?t=3m59s

キャメル基本形-UF(アップライトフォワード)①-SF(シットフォワード)②-足換え-(キャメル基本形-SF(シットフォワード)-US(アップライトストレート)④)③

キャメル基本形からスピンを始めます。
①上体を前に倒したUFという難ポジションで2回転。NBPでこんな姿勢がありますが、膝が伸びているし、NBPでは既にFCCoSpの中のウィンドミルでレベルを獲っているので、これはNBPではありませんね。
②フリーレッグを前にしたSFという難ポジションで2回転。
足換え。
③上体を真っ直ぐにしたUSという難ポジションで2回転。
④同時に、足換え後にキャメル、シット、アップライトの3基本姿勢全部をやったのでレベル獲得。
ここでのSFは足換え前に既に難ポジションでレベルを獲っているので、ここでは獲れません。
(以前に書いた「足換え後3基本姿勢」と丸数字の順番が違うかもしれないけど…まあいいか(´∀`*;)ゞ)


LSp4(レイバックスピン)背中をアーチ型に反らせるスピン
https://youtu.be/3DAxActZmnc?t=4m18s

難エントランス(イリュージョン)①-(UL(アップライトレイバック)のサイド→バック(ヘアカッター)③)②-UB(アップライトビールマン)④

①イリュージョンを1回やって、ただちにアップライトで2回転保持。
②サイド→バックの姿勢変更。2回転ずつ。
③バックをヘアカッターという難ポジションにすることで同時にレベル獲得。
ヘアカッターはバックでもサイドでも、要はキャッチフットしてフリーレッグを頭に近づけているものはすべてそう呼びます。
④UBという難ポジションで2回転。


【グレイシー・ゴールド】
FCSp4(フライングキャメルスピン)跳んで始めるキャメルだけのスピン
https://youtu.be/63xMBs_lto8?t=2m28s

難フライングエントランス(バタフライ)①-CU(キャメルアップワード)②-CF(キャメルフォワード)③+チェンジエッジ④

①バタフライ着氷後、2回転以内にCUで2回転。
②同時に肩のラインが氷面に垂直よりさらに上にひねるCUという難ポジションで2回転達成したことになりレベル獲得。
③肩のラインが氷面に平行なCFという難ポジションで2回転。
④チェンジエッジ。前後で2回転ずつ必要。


LSp4(レイバックスピン)背中をアーチ型に反らせるスピン
https://youtu.be/63xMBs_lto8?t=4m23s

(UL(アップライトレイバック)のサイド→バック(ヘアカッター)②+8回転③)①-UB(アップライトビールマン)④

①サイド→バックの姿勢変更。2回転ずつ。
②そのうちバックをヘアカッターという難ポジションにすることで同時にレベル獲得。
③さらに6回転して合計8回転まで回る。
④UBという難ポジションで2回転。


CCoSp3p4(チェンジフットコンビネーションスピン)足換えありのコンビネーションスピン
https://youtu.be/63xMBs_lto8?t=4m39s

キャメル基本形-SF(シットフォワード)①-US(アップライトストレート)②-足換え-SS(シットサイドウェイズ)③-SB(シットビハインド)④-アップライト基本形

キャメル基本形でスピンを始めます。
①フリーレッグを前にしたSFという難ポジションで2回転。
②上体を真っ直ぐにしたUSという難ポジションで2回転。
足換え。
③フリーレッグを横に置いたSSという難ポジションで2回転。
④フリーレッグを後に位置したSBという難ポジションで2回転。
最後のアップライトは締めくくりです。


【ジジュン・リー】
FCSp4(フライングキャメルスピン)跳んで入るキャメルだけのスピン
https://youtu.be/4onv6SZTYko?t=1m48s

難フライングエントランス(トウアラビアン連続からのバタフライ)①-キャメル基本形-CU(キャメルアップワード)②+チェンジエッジ③-CF(キャメルフォワード)④

①トウアラビアンを2回ほどやって、バタフライ着氷後、2回転以内にキャメルで2回転保持。
②肩のラインを氷面に垂直よりさらに上にひねるCUという難ポジションで2回転。
③チェンジエッジ。エッジの変更前後に2回転ずつ必要。キャメル基本形でかかと方向へ2回転、チェンジエッジしてCUでつま先方向へ2回転しています。
④肩のラインが氷面に平行なCFという難ポジションで2回転。


CCoSp3p4(チェンジフットコンビネーションスピン)足換えありのコンビネーションスピン
https://youtu.be/4onv6SZTYko?t=3m54s

キャメル基本形-NBP(非基本姿勢)①-SB(シットビハインド)②-足換え-SF(シットフォワード)③-US(アップライトストレート)④

キャメル基本形でスピンを始めます。
①基本姿勢(シット、キャメル、アップライト)のどれにも当てはまらないNBPの難ポジションで2回転。
②フリーレッグを後に位置したSBという難ポジションで2回転。
足換え。
③フリーレッグを前にしたSFという難ポジションで2回転。
④上体を真っ直ぐにしたUSという難ポジションで2回転。


LSp4(レイバックスピン)背中をアーチ型に反らせるスピン
https://youtu.be/4onv6SZTYko?t=4m18s

難エントランス(イリュージョン)①-(UL(アップライトレイバック)のバック→サイド)②-ヘアカッター③-UB(アップライトビールマン)④

①イリュージョンをして、ただちにアップライトで2回転保持。
②バック→サイドへの姿勢変更。2回転ずつ。
③サイドの姿勢のままヘアカッターという難ポジションで2回転。
④UBという難ポジションで2回転。
片手ビールマンは個性的ですね。



【エリザベート・ツルシンバエワ】
FCSp4(フライングキャメルスピン)跳んで始めるキャメルだけのスピン
https://youtu.be/NxIxaKLFftM?t=1m43s

難フライングエントランス(バタフライ)①-キャメル基本形-CS(キャメルサイドウェイズ)②+チェンジエッジ③-CF(キャメルフォワード)④

①バタフライをやって、着氷後2回転以内にキャメル基本形で2回転。
②肩のラインが氷面に垂直なCSという難ポジションで2回転。
③チェンジエッジ。かかと方向からつま先方向へ。前後に2回転必要。
④肩のラインが氷面に平行なCFという難ポジションで2回転。


CCoSp3p4(チェンジフットコンビネーションスピン)足換えありのコンビネーションスピン
https://youtu.be/NxIxaKLFftM?t=1m58s

CU(キャメルアップワード)①-NBP(非基本姿勢)②-アップライト基本形-足換えーSS(シットサイドウェイズ)③-SB(シットビハインド)④

キャメル基本形でスピンを始めているのですが、1回転したところですぐにCUに移行しています。
①肩のラインを氷面に垂直よりさらに上にひねるCUという難ポジションで2回転。
②ウィンドミルというNBPの難ポジションで3回転。
足換え。
③フリーレッグを横に置いたSSという難ポジションで2回転。
④フリーレッグを後に位置したSBという難ポジションで2回転。


FCCoSp3p4(フライングチェンジフットコンビネーションスピン)跳んで始める足換えありのコンビネーションスピン
https://youtu.be/NxIxaKLFftM?t=4m7s

フライングキャメル-キャメル基本形-SF(シットフォワード)①-US(アップライトストレート)②-アップライト基本形ー足換えーUL(ヘアカッター)③-UB(アップライトビールマン)④

フライングキャメル着氷後、2回転以内にキャメル基本形で2回転保持でフライングエントランス達成。ただし難しいフライングではないのでレベルは獲れず、フライングスピンであると認定されるだけです。
①フリーレッグを前にしたSFという難ポジションで2回転。
②上体を真っ直ぐにしたUSという難ポジションで2回転。
アップライト基本形で姿勢を整えます。
足換え。
③ULのサイド姿勢から開始するのですが、2回転する前にバック姿勢のヘアカッターに移行しているように見えます。
難ポジションのヘアカッターで2回転。
④UBという難ポジションで2回転。

SPでは単独で行っていたレイバックスピンをFSではコンビネーションスピンの中に組み込むパターン。こういう選手もよくいます。



【アレイン・チャートランド】
FCCoSp3p4(フライングチェンジフットコンビネーションスピン)跳んで始める足換えありのコンビネーションスピン
https://youtu.be/Hfn9K-yp4rQ?t=1m59s

フライングキャメル-キャメル基本形-CU(キャメルアップワード)①-CF(キャメルフォワード)②-足換えーSS(シットサイドウェイズ)③-UF(アップライトフォワード)④

フライングキャメルで着氷後、2回転以内にCUで2回転。
①肩のラインを氷面に垂直よりさらに上にひねるCUという難ポジションで2回転。
②肩のラインを氷面に平行にしたCFという難ポジションで2回転。
足換え。
③フリーレッグを横に置いたSSという難ポジションで2回転。
④上体を前に倒したUFという難ポジションで2回転。


FCSSp4
(フライングチェンジフットシットスピン)跳んで始める足換えありのシットだけのスピン
https://youtu.be/Hfn9K-yp4rQ?t=4m9s

難フライングエントランス(デスドロップ)①-SF(シットフォワード)②-足換えーSB(シットビハインド)③+8回転④

フライングの単一姿勢のスピンで足換えを入れているのはチャートランド選手だけのようですね。基礎点は足換えのないFSSp4と変わらず3.00です。

①バタフライに似ていますが踏切の仕方がデスドロップですね。着氷後2回転以内にSFで2回転。
②同時にフリーレッグを前にしたSFという難ポジションで2回転したことになり、レベル獲得。
この姿勢もとても変わった姿勢ですね。SSかと思ったのですが、SSはこの前のスピンで入れていますし、フリーレッグの位置が軸足の上で前に突き出しているのでSFになると思います。
足換え。
③フリーレッグを後に位置したSBという難ポジションで2回転。
④プラス6回転して合計8回転。


CCoSp3p4(チェンジフットコンビネーションスピン)足換えありのコンビネーションスピン
https://youtu.be/Hfn9K-yp4rQ?t=4m28s

キャメル基本形-NBP(非基本姿勢)①-シット基本形-同足ジャンプ②-シット基本形ー足換えーUL基本形(サイド)-ヘアカッター③+チェンジエッジ④

これも珍しいパターンです。

キャメル基本形でスピンを始めます。
①ウィンドミルというNBPの難ポジションで3回転。
②ジャンプして同じ足で着氷。ジャンプ前後にシット基本形で2回転ずつ。
足換え。
UL基本形(この場合はサイド)の後、
③ヘアカッターという難ポジションで2回転。
④チェンジエッジ。前後に2回転ずつ必要。
SPのレイバックスピンでやっていた、ヘアカッターでチェンジエッジという構成を入れています。


***

以上で世界選手権の男子と女子を一通り見てきました。

同じ説明を何度も何度も読まされてうんざりすることもあったかもしれませんが、繰り返し目にしているとイヤでも覚えてしまうので、それが狙いです(v´∀`*)

少しでもレベル判定のハードルが低くなって、面白さが伝わればいいのですが。

あとは、レベルを落とした場合の原因の探り方をやって、一応この連載は終わりにします。

次のシーズンが始まる前になんとかしたい!

では次の記事でまたお会いしましょう(*´∇`)ノ

[ 2016/05/29 ] スピンを楽しもう | TB(-) | CM(0)










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