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ジャッジはこう考えている

(※うるとらにゃんさんに素晴らしい解説をいただいたので、記事に反映させました。---で囲んだ青字が該当部分です。
うるとらにゃんさんは元選手で、技術はもちろん、ルールとその運用面にも詳しい方です。ブログはこちら→「★Figure Skating Guideline★」

世界選手権のペアSPを見ていたら、岡部由起子氏の解説でとても興味深い話が聞けた。

まずはこの話から。選手がベストフィットするスケート靴の確保に苦労しているという話。

「靴というのはそんなにセンシティブなものなんですか?」という実況アナの問いに対し、岡部氏いわく、

「昔も今も手作りには違いないが、今は(競技)人口も増えてきている等、いろんなことがあり、昔ほど精密には作れない。素材も昔は重かったのに今は軽くなっていたりといろいろ変わっており、同じようにオーダーしたのに同じように出来上がってこない。

履いてみたら違う、ということもあり、何足も一度にオーダーするのだが、合う靴と合わない靴がある。
このように靴の問題は選手たちにとって深刻な問題になっている」

そして、本日の本題。ひとつのミスに対して、ジャッジはどう判断しているか、判断が割れた場合はどうしているかという具体例。


ペアSP、最終グループの第一滑走、中国のQing PANG/Jian TONGの演技。
結果を先に言うと、SP6位(63.95)、FS4位(130.69)で5位(194.64)である。



注目すべきはステップシークエンスの3分10秒あたり。

止まってポーズを取る何でもないようなところで、女性がバランスを崩して手をついてしまう。

演技終了後、観客の拍手に応える二人を見ながら実況アナが、「このペアは今シーズン、ちょっと今までのような勢いがないような気がしますが・・・」と水を向けると、岡部氏答えていわく、

「勢いは今までとは違うとは思うが、今日のパフォーマンスは良かったと思う。ひとつだけ、ステップシークエンスのところで女性がバランスを崩してしまったが、ステップシークエンスというのは長いので、ジャッジングとしては全体を見て、プラスの部分を見てからマイナスをする。

このステップシークエンスはプラスからスタートすれば、マイナスになってしまうようなミスではなかったかなと思うが、いろんな考え方のジャッジの方がいるので、多分、いろんな評価の仕方に割れるのではないか


(スロー再生を見ながら、ツイストやスロウジャンプを絶賛)

(問題のステップシークエンスのスローを見ながら)「(ミスの)前後のところは体もよく動いていたし、曲想も表現していたので、プラススタートかなと私は思うが、そこからどの程度マイナスするかによって点数が変わってくる

得点が出る。63.95。現時点で4位。

ここでプロトコルを見てみよう(クリックで拡大)。
プロトコル

ステップシークエンス(StSq4)のところを見ると、左のジャッジから、1、-2、-1、0、0、0、2、-1、1と、岡部氏の言った通り、見事に割れている。

気前のいいジャッジ「いい演技♪ 2だな。あっ、手をついちゃった。でもちょっとだけだったからマイナスするほどでもないか」

完璧主義者の偏屈ジャッジ「うむ、まずまずだな。1くらいやってもいいだろう。あっ、しょーもないミスしやがって。許さん。-2にしといてやる」

みたいな感じかと(笑)
---
↑すみません。嘘八百です(^^;)うるとらにゃんさんいわく、「あまり、このような考え方ではジャッジングしないと思います」とのことです。

ジャッジの視点、考え方は私たちファンとは全然違うということをまず心に留めておいてくださいね。←おまえが言うな
---


GOEは結局、プラスマイナスゼロ。

そんな、ジャッジによってバラバラなんて不公平だ! って許せないあなたには、最後に実況アナと岡部氏のこのやりとりを。

得点を見た実況アナの「フィギュアの競技がどんどん進化するに従い、ジャッジも増えてそれを補填して行っているんですね」との言葉を受けて岡部氏、

「いろんな考え方がある。だから9人いる。で、一番高い点数と一番低い点数をカットして平均したものが点数として出てくるというシステムになっている。

先ほどのケース(ステップシークエンスでのミス)は、ラウンドテーブルディスカッションという試合後のミーティングで、この場合はどういうふうに判断するのが一番正しいんだろうかという話し合いのいい材料、いい勉強になる

ジャッジも現状に甘んじることなく、ジャッジング技術を常に磨いてるんだね。

---
ここで、岡部さんの解説をさらに詳しくした、うるとらにゃんさんの解説をご紹介します。


ルール上ではペアもシングルも…片手もしくは両手のハンドダウンはジャンプやスピンには適用されますが、ステップシークエンスには該当箇所が無い んですよ。
なので、ジャッジの解釈が入る領域になります。

ISU コミュニケーション1790号(PDF)
http://www.jsfresults.com/data/fs/pdfs/comm/comm1790j.pdf
(※れんか注:ペア、GOEのマイナス部分のガイドラインはP15、プラス部分はP13)

最新版1861号→http://skatingjapan.or.jp/image_data/fck/file/Figure_ISU_Communication/comm1861J_rev.pdf
修正版1884号(1861とあわせて)→http://skatingjapan.or.jp/image_data/fck/file/Figure_ISU_Communication/Comm1884J-v2.pdf



ステップやターンの質,姿勢が拙劣 -1 to -3
つまずき -1 to -2
音楽に一致していない -1 to -2


GoEのガイドライン マイナス面のエラー部分の抜粋です。

ハンドダウンは項目にありませんが、エラーと認めた場合で採用する可能性が入るのは上記項目だと思います。

姿勢が拙劣 つまずき 音楽との不一致
と、どれも判断に悩むところ。

GoE評価はプラス面を先に考慮し、そこを起点にマイナス面がある場合、差し引きます。
※ プラス面評価のガイドラインを参考にしてください。


ステップのほんの一部だけの小さなミス。
そこをステップ全体の中から、どの程度のマイナス要因を取るか?
って部分を、ジャッジングに生かすのか? が、ジャッジの経験などに基づく裁量部分なんですよね。

なので、このような明確ではあるが、ルール運用的に微妙な部分はジャッジの裁量が入る分、評価が分かれてしまう要因だと思います。
そのあたりを短い解説時間で岡部さんは説明されているんですね。

私のような説明は、放送時間内に収まりませんから。(笑)

ジャッジにも多様な考え方があるので、多人数の上下カットつきで平均化する事で、公平性を担保しようと工夫している んです。

RTD(ラウンドテーブルディスカッション)では、議題に上がるかもしれません。
こういった話し合いを行う事で、今後のジャッジング精度を上げるためにフィードバックされていくんです。
---


うるとらにゃんさん、ありがとうございます。

>GoE評価はプラス面を先に考慮し、そこを起点にマイナス面がある場合、差し引きます。

私も含めて多くのファンが、ここの部分をよくわかってないような気がします。

ミスしたのに何で点が高いんだ! って、ミスの部分ばかり注目して見てしまいがちですが、まず全体を見る、と岡部さんも言ってますね。

決してジャッジは粗探しのような意地悪い目で見ているわけじゃないんですね。誰かさんが好きな選手のライバル選手の演技を見るみたいにね。へっへっへ。←意地悪い(^_^;)

ちなみに、うるとらにゃんさんが紹介された資料より、ステップシークエンスのプラスのGOEは次のとおり(ペアの場合)。
1)エネルギーが十分で焦点の定まった演技
2)シークエンス中のスピード、加速が十分
3)十分に明確で正確
4)深いはっきりとしたエッジ(全てのターンの入りと出を含む)
5)全身が関わり十分にコントロールされた正確なステップ
6)独創的でオリジナリティがある
7)ユニゾンが十分
8)要素が音楽構造を高めている

岡部さんの「体もよく動いていたし、曲想も表現していた」という評価は、上のガイドラインにいくつか当てはまるのではないでしょうか。

長くなりついでに(^_^;)、紹介していただいた資料は、印刷してじっくり読むとためになりますよ。シングルのGOEのガイドラインも載ってますし。

以前、ツイッターでご紹介いただいたテクニカルパネル・ハンドブックは、P19もあって、英文直訳なんでなおさら難しかったんですが、それでも読んでみると面白いです(PDF注意)。→
http://skatingjapan.or.jp/image_data/fck/file/Figure_ISU_Communication/2012-13_TPHandbook_single_J_ver2.pdf
最新版(2014/2015)→http://skatingjapan.or.jp/image_data/fck/file/Figure_ISU_Communication/2014-15_TPHandbook_single_J_ver1_140816.pdf

こういうのを読むと、フィギュアのルールって緻密に決められてるんだなとつくづく思います。
実施する選手も教えるコーチや振付師も、それからジャッジも大変だな~(@_@)
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[ 2013/05/18 ] フィギュアスケート資料室 | TB(-) | CM(9)

う~ん、ためになるなぁ

こんばんは。いつも、Jスポの記事あげていただきありがとうございます。
やっぱり岡部さんの解説はわかりやすいし、実況アナも的を得た質問をしてくれますね。

地上波は、回転不足とかも考えないで「決まったーーー!」って叫んじゃう。。
NHKが一番落ち着いて見られますが、それでも技術的な解説はJスポに軍配を上げざるを得ませんね。

ところで、うちの記事内でそろそろ他のルールに関するブログをいくつか紹介しようかな?と考えてます。それで、れんかさんのところも紹介したいな~と思ってるんですが…どうでしょう?
[ 2013/05/20 01:23 ] [ 編集 ]

Re: う~ん、ためになるなぁ

ためになるでしょ♪
岡部さん、いいですね。時々エレメンツの名前を間違えちゃったりするのもご愛嬌です。
男性の実況アナは小林千鶴アナには遠く及びませんが(厳しい?(笑))、民放やNHKより断然いいです。

Sakuraさんのブログの姉妹ブログで書き起こしをされてますよ→http://jedai-01.jugem.jp/

> ところで、うちの記事内でそろそろ他のルールに関するブログをいくつか紹介しようかな?と考えてます。それで、れんかさんのところも紹介したいな~と思ってるんですが…どうでしょう?

えええええ!?(@_@) 私のとこなんて参考になりますか?
よく間違ったこと書いちゃうしな(笑)
でも嬉しいです。あんまりためにはなりませんが、初心者さん向けってことで、こんなので良ければOKよん。
[ 2013/05/20 19:24 ] [ 編集 ]

ありがとうございます。

>えええええ!?(@_@) 私のとこなんて参考になりますか?

すっごく参考になりますよ!わかりやすくて。
「羽生ファン必見」って書いておきますよ~(笑。

承諾していただいてありがとうございます。
近日中にアップする予定でいます。よろしくお願いします!
[ 2013/05/21 16:13 ] [ 編集 ]

こちらこそ

ありがとうございます。
なんかおこがましいな~(〃▽〃)ポッ
気が向いたときしか更新しないブログですが、よろしくお願いします。
[ 2013/05/21 21:42 ] [ 編集 ]

ハンドダウン

v-22 れんかさん

こんばんは。 はじめましてではないですが…初コメントにお邪魔しました。
あまり他所様のBlogへコメントを残す事は避けているのですが…。
(他所様Blogの閲覧者さんが不快感を示すケースがあったので)

今回の記事、興味深く拝見しました。

ルール上ではペアもシングルも…片手もしくは両手のハンドダウンはジャンプやスピンには適用されますが、ステップシークエンスには該当箇所が無いんですよ。
なので、ジャッジの解釈が入る領域になります。

ISU コミュニケーション1790号(PDF)
http://www.jsfresults.com/data/fs/pdfs/comm/comm1790j.pdf

ステップやターンの質,姿勢が拙劣 -1 to -3
つまずき -1 to -2
音楽に一致していない -1 to -2

GoEのガイドライン マイナス面のエラー部分の抜粋です。

ハンドダウンは項目にありませんが、エラーと認めた場合で採用する可能性が入るのは上記項目だと思います。

姿勢が拙劣 つまずき 音楽との不一致
と、どれも判断に悩むところ。

GoE評価はプラス面を先に考慮し、そこを起点にマイナス面がある場合、差し引きます。
※ プラス面評価のガイドラインを参考にしてください。

> 気前のいいジャッジ「いい演技♪ 2だな。あっ、手をついちゃった。でもちょっとだけだったからマイナスするほどでもないか」

> 完璧主義者の偏屈ジャッジ「うむ、まずまずだな。1くらいやってもいいだろう。あっ、しょーもないミスしやがって。許さん。-2にしといてやる」


あまり、このような考え方ではジャッジングしないと思います。
ステップのほんの一部だけの小さなミス。
そこをステップ全体の中から、どの程度のマイナス要因を取るか?
って部分を、ジャッジングに生かすのか? が、ジャッジの経験などに基づく裁量部分なんですよね。

なので、このような明確ではあるが、ルール運用的に微妙な部分はジャッジの裁量が入る分、評価が分かれてしまう要因だと思います。
そのあたりを短い解説時間で岡部さんは説明されているんですね。

私のような説明は、放送時間内に収まりませんから。(笑)

ジャッジにも多様な考え方があるので、多人数の上下カットつきで平均化する事で、公平性を担保しようと工夫しているんです。

RTD(ラウンドテーブルディスカッション)では、議題に上がるかもしれません。
こういった話し合いを行う事で、今後のジャッジング精度を上げるためにフィードバックされていくんです。

ルールの勉強は難しいですが、知れば知るほど奥が深いでしょう。

最後に…いつもBlogの紹介等ありがとうございます。
エキセントリックさんもありがとう。
[ 2013/05/23 04:30 ] [ 編集 ]

Re: ハンドダウン

うるとらにゃんさん、いらっしゃいませ♪
大歓迎ですよ。ありがとうございます\(^o^)/

> ルール上ではペアもシングルも…片手もしくは両手のハンドダウンはジャンプやスピンには適用されますが、ステップシークエンスには該当箇所が無いんですよ。
> なので、ジャッジの解釈が入る領域になります。

そうなんですか! 知らなかった。
ものすごく勉強になりました。

> あまり、このような考え方ではジャッジングしないと思います。
> ステップのほんの一部だけの小さなミス。
> そこをステップ全体の中から、どの程度のマイナス要因を取るか?
> って部分を、ジャッジングに生かすのか? が、ジャッジの経験などに基づく裁量部分なんですよね。

硬い話の中で、ちょっとでもとっつきやすくならないかなと思っておちゃらけてしまいましたが、かえって誤解を招く内容になってしまいましたね。すみません(^_^;)

うるとらにゃんさんの解説を入れて、記事を直しますね。こういうご指摘をいただくのは本当にありがたいです。
これから仕事なので、帰ってから速攻でやります。

> ルールの勉強は難しいですが、知れば知るほど奥が深いでしょう。

はい、ルールも技術もとても奥が深くて、知れば知るほど面白いです。
ジャッジの視点は私たちファンとは根本から違うと気づかせてくれたのが、BS朝日でやっていたGPF一週間前スペシャルでの岡部さんの解説、そして、うるとらにゃんさんのブログでした。

> 最後に…いつもBlogの紹介等ありがとうございます。
> エキセントリックさんもありがとう。

こちらこそ、いつもツイッターやブログで解説してくださってありがとうございます。
私のブログも紹介していただいてありがとうございます(フィギュアファンにとって参考になるのかこれ? という疑問は残りますが(笑))。
[ 2013/05/23 07:52 ] [ 編集 ]

お礼コメント入れに来たら

れんかさん、こんにちは。
お礼コメント入れにきて、またまた勉強してしまいました。

うるとらにゃんさん、れんかさんありがとうございました。
こちらは超初心者なので、他のブロガーさんが頼みの綱です(笑。

ブログも1年になるのに、レイアウト変更もいまだにわからない…(汗。
ブログご紹介記事をトップにもってきたいんですが~なぜかできない。

ルールと一緒にブログの扱いも気長に勉強します(笑。
[ 2013/05/23 18:17 ] [ 編集 ]

Re: お礼コメント入れに来たら

私も他力本願です~(笑)
詳しい方がいっぱいで、ネットってありがたい。

> ブログも1年になるのに、レイアウト変更もいまだにわからない…(汗。
> ブログご紹介記事をトップにもってきたいんですが~なぜかできない。

ん? 未来の日付を入れたらいいんじゃないのかな? やったことないけど。
Yahooブログは違うのかな。
[ 2013/05/23 18:29 ] [ 編集 ]

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[ 2013/05/23 20:22 ] [ 編集 ]

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