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脚光を浴びないことが幸福

「自衛隊は雪まつりのためにいると思っている」

1980年代、「ニュースステーション(今の「報道ステーション」の前番組)」に「金曜チェック」というコーナーがあり、その中のひとつ、「あなたの北海道民度チェック」の中にこんな項目があった。

Wikipediaによると、2001年の「テロ対策特別措置法」の施行までは、札幌の雪まつりの主役は「人員と機材を持ち年々ノウハウも蓄積した陸上自衛隊」だったという。

のどかな時代だったのだ。

「pray for japan」関連の動画を見ていたら、たまたまこんな言葉を見つけた。吉田茂が防衛大学校第1期の卒業式で述べた訓示だ。

君達は自衛隊在職中、決して国民から感謝されたり、歓迎されることなく、自衛隊を終わるかもしれない。きっと非難とか誹謗ばかりの一生かもしれない。御苦労だと思う。

しかし、自衛隊が国民から歓迎されちやほやされる事態とは、外国から攻撃されて国家存亡の時とか、災害派遣の時とか、国民が困窮し国家が混乱に直面している時だけなのだ。

言葉を換えれば、君達が日陰者である時の方が、国民や日本は幸せなのだ。どうか、耐えてもらいたい。

一生御苦労なことだと思うが、 国家のために忍び堪え頑張ってもらいたい。 自衛隊の将来は君達の双肩にかかっている。 しっかり頼むよ。

      1957年(昭和32年)3月26日 防衛大学校 第1期学生 卒業式にて
                      吉田茂 元内閣総理大臣 訓示


正しいソースが欲しくて公的なページを探したが見当たらなかったので、こちらのブログの記事が一番、素のままであるような気がして、引用させてもらった。→防衛大学校の卒業式における吉田茂の訓示

自衛隊が国民から感謝されたり歓迎されたりしている今はまさしく、「国民が困窮し国家が混乱に直面している時」だ。

阪神・淡路大震災で自衛隊は一躍脚光を浴びた。国民の自衛隊を見る目もだいぶ変わり、好感度が増したが、それまでは自衛隊と言えば、平和憲法に矛盾した存在、税金の無駄遣いという認識で、自治体のアレルギーも強かった。
国民も、自衛隊って訓練と称して戦争ごっこしてお金もらえて、お気楽な稼業だよねという認識がほとんどだったと思う。

私もそうだった。

亡くなった父は陸上自衛官だったのだが、私は父が定年退職するまでずっと、自衛官という職業に対して複雑な思いを抱いていた。

小学校の3、4年生のころだったか、同級生の男子とケンカしたとき、「税金泥棒!」と面罵されたことがある。

びっくりして何も言い返せなかった。
子供がそんな言葉を知っているわけはないから、その子はきっと周囲にいる大人がそう言っているのを聞いて覚えたんだろう。

そんなふうに世間の風当たりは強かった。無用の軋轢を避けるため、私たち家族は父の職業を訊かれたら、自衛官とは答えず国家公務員と答えていた。

長じてからは、父の仕事の影響か、私は戦争と平和に人一倍関心を持った。君が代や日の丸については、それらが戦時中に果たした役割に対する罪悪感で、素直に国歌や国旗として認めることができないでいた。
武力さえ放棄すれば平和が得られると、純粋にそう信じていた。

父はときどき私に仕事の話をした。

自治体には自衛隊アレルギーの首長が多く、川で演習の許可を取ろうとしてもどこも応じてくれず、やむなく海まで出かけていったこと。

伊勢湾台風だったかの災害支援(自衛隊は阪神・淡路大震災で注目されるずっと前から災害支援に派遣されている)で、屋根の上に避難した人に、ボートで食糧を配って回ったが、ずっと食べていなくて飢えている人に食糧を渡そうとすると、同乗していた役場の職員が、「ここはうちの管轄じゃないから」と渋ったので一喝した。お役所仕事ってのは・・・云々。

施設大隊の仕事で小学校の校庭を造成したら、関係者がとても感謝してくれたこと。

などなど。

父の働きが役立った、感謝されたという話はうれしいことはうれしかったが、それでも、自衛隊というのは日本にはない方がいい存在なんだと私は思っていた。

あるとき、新聞の投書欄に、日本の防衛について論じた投書が載っていた。その人の使った「敵」という概念に拒絶反応を覚えて、私は平和のために武力を持つことは無意味だというような反論を書いた。

私の投書が載った日、父はそれを読んだ同僚が「俺らの仕事は無駄なことなんやそうや」と自嘲気味に話していたという話をした。
「おまえはお父ちゃんの仕事が無意味やと思ってるんか」と父はがっかりしたように尋ねた。
私は日本は戦争放棄をしたのだから、自衛隊を持つのは間違っているのだと反論した。
父はそれ以上、何も言わなかった。

お父ちゃん、ごめん。

自衛隊の仕事は尊い仕事だよ。

父が生きているうちに言ってあげればよかった。

その仕事が評価されるときは、国民が困窮し不幸のどん底に叩き落されているとき。
報われることよりも、辛いことの方が多いだろう。
そんな仕事を担ってくれる人たちに、心からの感謝を。
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[ 2011/04/03 ] オタクなハハの日常 | TB(-) | CM(0)

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