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スピンを楽しもう(7) ~アップライトスピンの難ポジションを覚えよう~

今回はUSp(アップライトスピン)の難ポジションを見ていきましょう。

テクニカルパネルハンドブックではP14~15、20のあたり。

P15に難しいバリエーション(いわゆる難ポジション)のアップライトとレイバックに関する記述がありますね。

う~ん、P8にレイバックとビールマンはアップライトスピンに含まれると書かれているんですが、この難ポジションの分類ではビールマンはアップライトに含まれているものの、レイバックは別になってたり。なんだかややこしいですね。

うん、あまり難しく考えないようにしましょう(^^)

プロトコルでもUSp(アップライトスピン)とLSp(レイバックスピン)は別の記号で表されますし、私はレベル判定をする際、アップライトとレイバックは別物というふうに見ています。

こういうとらえ方は間違っているのかもしれないけども、それでも十分レベル判定はできるので、まあいいのか…な?(^-^;)

何かお気づきの点があれば遠慮なくご指摘ください。ほんとによろしくお願いします。

では、我流で押し通しますよ。いいですか。

長くなるので、今回はレイバックは除いてアップライトだけ取り上げます。

P15のカテゴリ分けをアップライトのところだけわかりやすく書き表すと、次のようになります。

アップライトスピンの場合、胴、つまり上体の位置によって次の三つのカテゴリに分けられます(アップライトのUと組み合わせて、略記号で記載しています)。

UF(アップライトフォワード:上体を前に倒す)

US(アップライトストレートまたはアップライトサイドウェイズ:上体を真っ直ぐに立てる、または横に倒す)

UB(アップライトビールマン:上体は真っ直ぐで後でブレードをつかみ、頭の上までフリーレッグを引っ張り上げる)



では、具体例を見ていきましょう。上のカテゴリのうち、ビールマンはレイバックの締めとして使われることが多いため、レイバックの記事で触れることにします。
というわけで、今回はUFとUSの二つに関して見ます。

いつものように画像の下に動画を貼ってありますので見てみてください。スピンの該当部分から始まります。速度調節はYouTubeの歯車マークをクリックしてくださいね。

「スピンを楽しもう(1) ~三つの基本姿勢を覚えよう~」の記事でも触れましたが、アップライトの定義は軸足は真っ直ぐやや曲げた姿勢でしたね。それがまず土台にあるのを頭に入れておいてくださいね。

UF(アップライトフォワード)
上体を前に倒した姿勢
です。

例その1。よく見かけるのがこちら。通称「A字スピン」。足の形がAの字に似ていることから来ています。

yh-sp-uf
Yuzuru Hanyu. 2015 World Championships. SP


例その2。フリーレッグを前に突き出し、上体を前に倒した例。
通称「ショットガン(散弾銃)スピン」。

jf-sp-uf
Javier Fernández. 2015 World Championships. SP


例その3。こちらはちょっと変わってますね。他の選手にはない形で個性的。
特に通称はないと思います。敢えて付けるなら、撃つのをやめたショットガン?(笑)

mk-sp-uf
Maxim Kovtun. 2015 World Championships. SP

上の例、上体を横に倒しているようにも見えるので、US(アップライトサイドウェイズ)ではと思う方もいるかもしれませんが、この姿勢の後、US(アップライトストレート)に移行してレベルを獲っています。

後で詳述しますが、アップライトストレートとアップライトサイドウェイズは同カテゴリに分類され、原則として同じカテゴリで二つレベルは獲れないので、やはりこれはUFと見るのが適当でしょう。
(また、非基本姿勢と見るには膝の曲げ方が足りませんね)


例その4。多彩なポジションを持つデニス・ヴァシリエフス選手のこの姿勢、これも上体が前に倒れているのでUFです。

dv-fs-uf
2015 ISU Jr. Grand Prix - Torun Men Free Skate Deniss VASILJEVS LAT


これらの他にもいろいろバリエーションはありますが、とにかく上体が前に倒れているとUFだと覚えてください。



次はこちらのカテゴリです。

US(アップライトストレートまたはアップライトサイドウェイズ)
上体を真っ直ぐ、または横に倒した姿勢
です。

一つのカテゴリの中に姿勢が二つ定義されているというのも珍しいですね。
上体を真っ直ぐにしても横に倒しても、USという同じカテゴリに分類されます。


では、上体を真っ直ぐにしたアップライトストレートの例から。

例その1。こちらはアルファベットのIの字に似ているので、通称「I字スピン」と呼ばれるものです。

sm-fs-us
Satoko Miyahara. 2015 World Championships. FS

ユリア・リプニツカヤのこのスピンもフリーレッグが体の横に来ていますが、I字スピン、つまりUS(アップライトストレート)です。

yl-us
Yulia Lipnitskaya's Phenomenal Free Program - Team Figure Skating | Sochi 2014 Winter Olympics


例その2。こちらは体操のY字バランスのような通称「Y字スピン」。
I字に比べて、フリーレッグが上体から少し離れています。

et-sp-us
Elizaveta Tuktamysheva. 2015 World Championships. SP


例その3。フリーレッグを前に突き出した形。
これも通称「ショットガンスピン」。
同じショットガンスピンでも、上体を前に倒せばUF、真っ直ぐだとUSとカテゴリが違ってきます。

jb-fs-us
2015 World Team Trophy. Men - FS. Jason BROWN


例その4。フリーレッグを後でクロスさせたクロスビハインドです。氷面にフリーレッグが触れているように見えますが、宙に浮いていて片足で回っています。片手を上げ天を見上げたこの姿勢は通称「トンプソン」。

【2016/10/9追記】
樋口豊監修/野口美惠企画・執筆 新書館の「フィギュアスケート 美のテクニック」P25には「トンプソン」は背中を反らさず、「右バックアウトに乗ってから左足を後に入れる。上半身が左に引っ張られないよう、右軸に固定する」、「レイバックトンプソン」として、「下半身を右バックアウトに固定したまま反り返るのは非常に難しい」とあります。

ということはこれは「レイバックトンプソン」と言った方が正しいのかな。

yh-fs-us
Yuzuru Hanyu. 2015 World Championships. FS


例その5。こちらはUSの中でもクロスフットという姿勢。
通常のスピンは片足で回りますが、これは両足に均等に体重をかけて回ります

jf-sp-us
Javier Fernández. 2015 World Championships. SP

***

ここでちょっと特殊な例の話を。
ややマニアックな話になりますが、頑張って読んでみてください。

通常、難ポジションの同じカテゴリでレベルを獲れるのは、一つのプログラム内で1回のみでしたね。

ところが、どうやらUSに関しては、フリーレッグを前に交差させるか、フリーレッグを後に交差させるかでそれぞれ1回ずつ、合わせて2回レベルを獲ることができるようなのです。別カテゴリとみなされているのかもしれません。
(※Monkonさんに教えていただきました。海外のスケート関係者から教えてもらったとのことです)

たとえば、こちらは2015年国別対抗戦フリープログラムでのマキシム・コフトゥン選手のスピン。

プロトコルにある通り、三つのスピンすべてでレベル4を獲っていますが、注目すべきなのはこのうち、CCoSp(チェンジフットコンビネーションスピン)とFUSp(フライングアップライトスピン)です。

どちらにもUSが入っており、両方とも難ポジションでレベルを獲っています。
つまり、同じプログラムの中で難ポジションでレベルを獲れるのは1回だけのはずが、USという同じカテゴリで2回レベルを獲っているのです。

mk-fs-2us

左がCCoSpのUS(フリーレッグ(左足)を前に交差させてから両足に体重をかけて回るクロスフット)、右がFUSpのUS(フリーレッグ(左足)を後方に交差させて片足で回るクロスビハインド)。

それぞれのレベル構成はこちら(丸数字がレベルの数)
CCoSphttps://youtu.be/9kdnwYcFIf8?t=4m42s
難しい入り方①→キャメルアップワード②→シット基本形→足換え→シットビハインド③→アップライトストレート(フリーレッグを前に交差させてから両足で回るクロスフット)

FUSphttps://youtu.be/9kdnwYcFIf8?t=4m57s
難しいフライングの入り方①→アップライトフォワード②→アップライトストレート(フリーレッグが後で片足で回るクロスビハインド)③+そのまま8回転④


これより過去の例としては、2013年のNHK杯ショートでジェレミー・アボット選手が、同じスピンの中でUSを二つ連続して行い、レベルをそれぞれ獲っています。

FUSphttps://www.youtube.com/watch?v=AyZigX0crkE&feature=youtu.be&t=1m28s
このスピンのレベル構成は、難しいフライングの入り方①→アップライトストレート(フリーレッグが後で片足で回るクロスビハインド)②→アップライトストレート(フリーレッグを前に交差させてから両足で回るクロスフット)③+そのまま8回転④

このやり方でレベルが獲れるということはテクニカルパネルハンドブックには記載されていませんが、コーチや選手には周知されているようです。
だからコフトゥン選手やアボット選手も取り入れているのでしょうね。

***


続いて、同じUSというカテゴリに入る、上体を横に倒したアップライトサイドウェイズについて見ていきましょう。

実は、最近はみんなアップライトストレートの方をやることが多いようで、サイドウェイズの例がなかなか見つけられなかったんです。

テクニカルパネルハンドブックP20に例として画像は載っているんですが。

tech-us

Monkonさんに尋ねてみたら、ショーン・ソーヤー選手の動画を紹介してくださいました(2011年四大陸選手権フリー)。
おお、絵に描いたようなアップライトサイドウェイズだヽ(゚▽゚*) (Monkonさん、いつもご教授ありがとうございます。)

やはりこれくらい横に倒さないとサイドウェイズとは認定されないのでしょうね。

ss-us
Shawn SAWYER 4CC LP



さて、いろいろ見てきましたが、たくさんバリエーションがありますね。
でも、さまざまなポジションをすべて覚える必要はないんですよ。

選手がたとえどんな変態ポジションを編み出してきたとしても、上体がどの位置にあるか、そこを見極めればどのカテゴリに分類されるのかがわかり、レベル判定をすることができます。


では、難ポジションではない、アップライトの基本形を見てみましょう。
これはその一例です。

rh-sp-u
2015 World Figure Skating. Ladies - SP. Rika HONGO

左足を軸足としてフリーレッグを交差させているので「スクラッチスピン」ですね(右足が軸足だと「バックスクラッチスピン」。時計回りの選手の場合はそれぞれ足が逆になる)。
ここらあたりはレベル判定には関係ないので、特に覚える必要はないと思います。興味のある方だけ掘り下げてみてください。


シットスピンやキャメルスピンの基本形同様、この姿勢で2回転してもレベルは獲れません。

特にこのアップライト姿勢でスピンを終わらせるのをファイナル・ワインドアップと言いますが、何回転しようと、どんなに速く回ろうと、レベルとは無関係なんですね。
また、単一姿勢やフライングスピンでも、スピンを終わらせるためだけなら、この姿勢を使っても別姿勢にカウントされないことになっています。

難ポジションのUSのクロスフットに似てるけど、どう見分けたらいいの? と悩むかもしれませんが、クロスフットの方は足がX字になっていて、体重が両足に均等にかかっています
それに対して、スクラッチやバックスクラッチはフリーレッグを軸足に引っ掛けているだけで、実際に回っているのは軸足だけです。

スクラッチやバックスクラッチでなくても、体幹のバランスに影響を与えないような単純なアップライト姿勢なら、基本形と言ってもいいでしょう。要は難ポジションでなければみんな基本形です。
たとえばこちらとか。

jb-fs-u
2015 World Team Trophy. Men - FS. Jason BROWN


長くなっちゃいましたが、なんとなくお分かりいただけましたか?




【おさらい】

アップライトスピンは上体の位置によって次の三つのカテゴリに分けられる。それぞれのカテゴリの難ポジションでレベルが獲れるのは1回ずつ。

UF(アップライトフォワード:上体を前に倒す)
US(アップライトストレートまたはアップライトサイドウェイズ:上体を真っ直ぐに立てる、または横に倒す)
UB(アップライトビールマン:後でブレードをつかみ、頭の上までフリーレッグを引っ張り上げる


USについては、上体を真っ直ぐにする(アップライトストレート)と横に倒す(アップライトサイドウェイズ)という二つの姿勢が含まれる。

通常、難しいポジションでレベルを獲れるのは一つのカテゴリにつき1回までだが、US(アップライトストレート)に関しては、フリーレッグが前か後かでそれぞれ一つずつレベルが獲れる(ハンドブックには書いていないが海外のスケート関係者に確認済み)。

難ポジションでなければどれも基本形。レベルは獲れないが、スピンの締めくくりとして使うことができる。
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[ 2015/09/30 ] スピンを楽しもう | TB(-) | CM(0)










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