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心のバリアフリーは実現するか?

12月4日の19時から2時間、NHK教育テレビでバリバラ(バリアフリー・バラエティ)の特番、「笑っていいかも!?」という番組をやっていた。

障害者の、障害者による、障害者のためのバラエティー。

司会は多発性硬化症の大橋グレース愛喜恵、ラジオDJの山本シュウ(この人は健常者)、脳性麻痺の自立センター職員・玉木幸則。ゲストはカンニング竹山、放送作家の鈴木おさむ(「笑っていいとも」も担当しているので、タイトルにドキドキしていると言っていた(笑))、元マラソンランナーで次男がダウン症の松野明美(ウザいくらいのハイテンションに、「しょっぱなからもうランナーズハイですか」とDJの山本に突っ込まれていた(笑))。

どういう番組かっつーと、笑いの真剣勝負こそバリアフリーへの近道なのか? ってことを徹底検証する番組なんだそうな(ほんとか(笑))。

たとえば、日本一面白い障害者を決める「SHOW-1グランプリ」。プロアマ問わず、我こそはと名乗りを上げた障害者41組から予選を突破した7組が挑む。

脳性麻痺のゆうちゃんという男性と男性ヘルパーの暴走車椅子漫才「ゆうじーず」。相方の男性ヘルパーの足を車椅子で踏み、暴走するゆうちゃんに男性ヘルパーが「強制的に電源を切らせてもらいます」と車椅子の電源を切っちゃう。そのすっとぼけたツッコミ(?)が新鮮。

障害者と言っても十人十色ってことで、ゆうちゃんの自己紹介クイズが始まる。が、言葉が不明瞭なのでヘルパーが“通訳”しながら関西弁でツッコミを入れる。それがまた絶妙。ゆうちゃんは美人司会者グレースのところへしな~っと寄って行ったり、松野明美はわざとスルーしたりのお約束で「ちょいエロおやじ」キャラを演じ、笑いを取る。

ゲストのカンニング竹山が「素直に面白かったんだけど笑っていいのか」と言い、鈴木おさむが「車椅子のドライビングテクニックはSHOW-1グランプリならでは」と言うあたりは、気を使って言ってる部分もあるのだろうが、それでも本音で面白かったんだと思う。

知的障害を持つ19歳の「ダジャレ王子」や聴覚障害の太った女性と女性ヘルパーのコンビが相撲ネタをやる「炭水化物」、脳性麻痺の男性と男性ヘルパーのコンビ「ホイルチェアー」(ネタは脳性麻痺の男性が全て考えているとか)、骨形成不全症の男性が自らの短い手足と布袋さんのようなお腹を生かして、あっけらかんとしたネタで男性ヘルパーと絡むなど、いろんな出場者がいる中で、私が一番気に入ったのが「脳性マヒブラザーズ」(なんちゅう直球なネーミング(^^;))。コンビ結成5年目のプロ芸人という、どちらも脳性麻痺の周佐則雄とDAIGOが医者と患者のコントを展開する。

車椅子だけど言葉がけっこうはっきりしている医者役のツッコミ周佐に、自立歩行はできるけどこちらは不明瞭な言葉で患者役のボケDAIGOが訴える。「体調が悪いんですよ。風邪だと思うんですけど」

どんな症状ですかと問われ、「手が動かない、体も震える、うまくしゃべれない」
そこですかさず周佐が「風邪じゃなくて脳性麻痺です」

「風邪だと思う」「いや脳性麻痺です」の押し問答をしながら、服を脱ぐのに2時間半かかるとか、患者の腕が動くので医者の手元が狂って自分の腕に注射を打っちゃうとか、患者が尿検査の紙コップを持ち運ぼうとして医者にぶちまけちゃうとか、脳性麻痺をとことんネタにしていじり倒す!

カンニング竹山が「芸人の立場から言わせてもらうと・・・おまえら汚ねぇよ! どんだけ武器生かしてんだよ」ってことで、ほんと汚ねぇよ(笑)

とぼけた味わいでほんと面白かった。笑ってしまった。
障害者が頑張ってお笑いやってるんだから温かい目で見て、できるだけウケてあげようなんて上から目線は微塵も芽生えなかった。

当たり前なんだけど、この人たちにとって脳性麻痺ってのは日常なんだよな。そのシチュエーションを生かして笑いを取りにくるってのはアリだと思う。

結局このコンビが優勝。さすがプロだけあって、他のネタも見てみたいと思わせた。障害者ってこういう生活してるんだ、とか、こういうこと考えてるんだっていうのをどんどん発信していってほしい。「そういうのあるある!」って思わせるネタを障害者ならではの視点で表現できたら、健常者の芸人に混じってやっていくことも充分できるんじゃないかと思ったよ。

他には大運動会なんかもあって、司会の玉木軍、グレース軍に分かれ、それぞれが脳性麻痺5人+聴覚障害1人+視覚障害1人という7人のチームで対戦した。
種目の勝ち点の他にどれだけ笑いを取ったかで加点されるという、バラエティならではの趣向。

4人の選手が障害に応じたハンデをもらい、ハイハイでゴールにある1本の旗を奪い合うハイハイダッシュや3箇所の障害を視覚障害者が脳性麻痺のガイドに車椅子で併走してもらって越える障害物競走。

妨害してパンツずり下げたり、関係ない人が乱入したりとけっこうみんなやりたい放題。

「学生時代はずっと応援ばっかりで、一度自分で出てみたかった」と話す脳性麻痺の男性。そうだよな。誰だって見てるだけより参加する方が面白いよな。そんなことすら健常者と同じにはさせてもらえないのか。

一番面白かったのが伝言ゲーム。一人目はお題をジェスチャーで表現、二人目はそれを言葉で伝え、三人目はそれを聞いてイラストで表現する。そして最後の四人目がそれを見て答えるというゲーム。持ち時間は一人20秒。間違えると回答者の頭の上からバケツに入った粉が降ってくるという容赦のなさ。

グレース軍はヒラメ(煮魚状態らしく、絵にはちゃんとバッテンが入っていた)をカマキリと答えてしまい、グレースが粉の洗礼を受ける。

そして玉木軍。まず最初に聴覚障害の女性が両手で何かを形作り、片手でくちばしのポーズ。この形はもしや・・・!?

銀魂・・・の、エリザベス・・・的なもの・・・? ←んなワケない

それを見た重い脳性麻痺の坂出充代が言葉で伝えようとするのだが、言葉がちゃんとしゃべれないのでうまく通じない。が、なんとか聞き取った脳性麻痺ブラザーズの周佐が絵に描く。なんかもじゃもじゃした松の木のような・・・? なんじゃこりゃ。それを見た回答者の玉木が「タワシ」と答える。

残念!!(粉かぶりの刑)

さて正解は?

絵を描いた周佐いわく、これは「呪い」だと(ええええ!?)。もう一度さっきのVTRを見返すと、確かに坂出は「のろい」と言ってるように聞こえるが・・・なんと、言ったのは「ニワトリ」だと(えええええ!?)
ここで見ていた私は思わず吹き出してしまった。正解は「孔雀」だと聞いて、さらにゲラゲラ。

最後の種目は全員参加の団体戦。車椅子に乗り、ちょんまげヘルメットの上についた敵の的(金魚すくいのポイ)を水鉄砲で撃ちぬくというもの。大将をやっつけた方のチームが勝ち。

面白そう! やってみたい~~o(≧▽≦)o

負けた玉木軍は罰ゲームとして、めっちゃ苦いセンブリ茶を飲むことになったが、みんなあまりの苦さに悶絶。試しにカンニング竹山や鈴木おさむが飲んでみるが、やり過ぎなくらい苦い。鈴木が「僕らの番組でもやるけど、ここまで苦くしませんよ」と呆れていたが、どうやらこういうことをやりなれてないNHKスタッフが、シャレにならんくらい苦く煮出してしまったらしい(^^;)

次は「障害者のバラエティーはバリアフリーにつながるのか?」という討論コーナー。

障害者のイメージについてのアンケートが発表される。番組ホームページ、高校、大学、福祉関係の団体、およそ800人が回答したもので、健常者と障害者に分けて集計すると、「頑張っている」「大変」という言葉を挙げているのは健常者の方が多く、「面白い」を挙げているのは健常者では7%、障害者では24%となっていた。

街で健常者に障害者のお笑いパフォーマンスをパソコンで見てもらい感想を言ってもらったら、「障害にもめげずに頑張っている」「感動」「笑っていいのかな、笑ったらあかんと思ってた」「一生懸命やってるけど見せ物みたいでかわいそう」「ちょっと引いた。好きじゃない。障害のある方が見るとあまりいい気がしないんじゃないか」と賛否両論だった。

障害者に見てもらうと、「本人が納得してやっているのだったらいいと思う」「障害を笑ってしまうと、障害者すべてを笑ってしまうことになるので賛成できない」とこちらも賛否両論。

スタジオに集まった障害者の意見の中で「障害そのものが見せ物のようになってしまいかねないが、そこのところをうまくやると、お笑いには障害者全体のイメージを変える力があるんじゃないか」というのがあったが、とても的を射ていると思う。詰まるところはそういうことじゃないのかな。

笑いっていうのは相手との距離を短くする。親近感や共感を生み出してくれる。そこが心のバリアフリーに効果を発揮するような気がする。

ゲストもいろいろ意見を言っていた。それぞれの言葉を挙げてみる。

視覚障害者の落語家・桂福点
「笑いというのは下にいる者が上に向かって突き上げる風刺のパワーがある。チャップリンがそうでしょう。僕はこうなってほしいという思いを社会にメッセージとして発している」

肢体障害・全盲のミュージシャン・山下純一
「障害者でお笑いをやっている人も技術がいる。腕を問われる。「かわいそう」「笑っていいの?」と思わせるうちは腕が足りない」←いいこと言う!

山下は「障害者+笑い」の許されることと許されないことの分岐点についても、体験談を交えて話していた。
「目が見えない友人が遊びに来て、寝ている間にみんなでノリで額にマジックで第三の目を描いた。本人は気づかず、外へ出て行ってしまった。心が痛かった。本人が気づき、やめろよと言えることで笑いが生まれるんだと思った」

落語家・桂福点も自分の子供の頃の体験を。
「子供の頃、松葉杖の友人と白杖の自分とで巌流島の決戦ごっこをやった。これやってええんかな。これはやれるな。先週の義足飛ばしはやめよな。それやったら義眼のおはじきはええのんか? とか、子どもなりに考える」

ネタか!(笑) この人は本業の落語より、こういうフリートークの方が面白かった(^^;)

桂福点が「ごまめ」という言葉を持ち出した。関西人なら誰でも知ってる言葉だけど、何のことだと思います?

子供同士で遊ぶとき、年少の子は大きな子と対等には遊べない。そういうときにちょっと加減してあげる。鬼ごっこだったら、その子はたとえば3回まではタッチされても鬼にならずにセーフとか。そういうハンデをつけてあげる子のことを「ごまめ」と呼ぶ。

「弱者も一緒に遊べるようにルールを改正する。一緒に安心して遊べる社会。そういうのがいいんじゃないか」と彼は言う。

その通り。まさにその通り!

頚髄損傷の県立広島大学准教授・横須賀俊司
「こういう番組が当たり前になってくると効果が薄れてくる。最初は斬新でも、同じものを見続けてくるとそれは普通になる。作る側は過激化してきて一線を越えてしまう。それを意識して作っていってほしい」

この人はさすが障害学の先生だけあって、要約して説明するのがうまいと思った。本質をズバリ突いてくる感じ。

次は司会の玉木と放送作家・鈴木おさむのコラボ企画、障害者が仕掛けるドッキリ。
お笑い芸人・ザブングルの松尾と組んで相方の加藤をドッキリに引っ掛けるというもの。

バリバラの「最強ヘルパー養成塾」という、重い言語障害の人の言葉を聞き取るコーナーの収録に見せかけて、生徒役の加藤を引っ掛ける。

ニセ収録の前半を撮り終え、楽屋での休憩時間。
仕掛け人は収録で出題者にもなった重度の言語障害がある脳性麻痺の坂出充代。彼女は障害者界の偉い人なので粗相のないようにと加藤にはあらかじめ言ってある。

ドッキリその1:コミュニケーションでムチャ振り
坂出「年収教えて」←坂出の言葉はなかなか通じず、試行錯誤の末、ようやく通じている。
驚く加藤。ドン引きしている。
加藤「先生けっこう聞きますね。・・・ほんとにどうしても聞きたいですか? 言わないでくださいよ」
と、こっそり教える。モニターでそれを見て笑い転げる司会の玉木と鈴木おさむ。

ドッキリその2:食事介助
坂出「お茶飲ませて」
加藤「僕の・・・?」
坂出「お茶」
加藤「傘?」

聞き取れないので坂出あきらめて、ケーキを食べさせてもらうことに方向転換。

坂出「ケーキ」
加藤「政治?」
坂出「ケーキ」
加藤「刑事? 提示?」

と、なかなかわからず、

坂出「食べたい」
加藤「ちゃうわ?」

やっと聞き取れ、ケーキを食べさせる加藤。スプーンで一口ごとに坂出の口元に運ぶ。
「これは難しいですよ」と別室でモニターを見ていた司会の玉木。普通は落ちたら困るので皿ごと口元に持っていくそうな。

そこで坂出がハプニングを仕掛ける。ふいに動かした手が加藤の手に当たり、お茶が坂出の服にこぼれたのだ。
ティッシュを探し、おろおろと立ち尽くす加藤。
とうとう見かねたスタッフが助け舟を出す。ヘルパーはどんな時も冷静な対応が必要なのだ。

ニセ収録が再開され、終わって楽屋へ。

ドッキリその3:障害者と健常者の垣根をとっぱらえ
玉木「先生、今日の収録どう?」
坂出「ダメ」
複雑な顔の加藤。もっと盛り上げろと坂出。

次の収録は「戸締り用心 火の用心」という言葉を聞き取るのだが、オチとして教官役の畑(脳性麻痺で車椅子に乗っている)に水をかけろと坂出が命令する。
笑いを取るためとはいえ、障害者に水をかける暴挙に出ろ、と。
ムチャ振りに加藤は「それ、意味なくないですか?」と翻意を促す。

しかし、坂出は引き下がらず、断れない雰囲気にやらざるを得なくなってしまう。
収録中、どきどきの加藤。足元にはバケツに入った水が用意されている。
そしてオチの場面、指示されたとおり、車椅子の畑に加藤はバケツの水を頭からぶっかける。

収録が終わり、楽屋に戻ると不穏な空気が漂っている。
玉木「先生、今日どうやった?」
坂出「おもしろくない。阪神・巨人の方がよかった」

加藤が滑ったせいで番組が面白くなかったということになり、ギャグで坂出を笑わせろという命令が出される。
言われるまま「カッチカチやぞ」をやらされる加藤。そこへ鈴木おさむがドッキリの看板を持ってネタばらしに。期待通り、唖然とする加藤。
「悔しいです」をやらされ、「坂出先生が性格悪すぎるんですよ」に坂出大笑い。
大成功!

スタジオのみんなが口々に感想を述べる。

鈴木おさむ
「障害者にもいたずら心はある。見た人によっては加藤がかわいそうに思う人もいるだろう。みなさんがどう思うのかが気になる」

横須賀准教授
「障害者のイメージはきわめて一面的。かわいそう、感動、頑張っている。このドッキリで描かれているのは、だましている、笑っている、パフォーマンスしているという別の一面。普通の人間だから、障害者でも悪いやつはいるし騙すやつはいるし、そういういろんな面があるということを世間に明らかにするために、こういう描き方も必要」

相手が障害者だから気を使って加藤が年収まで教えたってのはあるだろう、それも含めてのドッキリだとDJ山本、グレース、鈴木がそれぞれに話していた。

確かになあ。年収聞いてきたのが健常者ならうまくかわしていたかも。相手は障害者だからってことで、ことさらに気を使って、本来なら明かさないことも言ったって点はあるだろうな。
なかなか心の垣根を取っ払うのは難しい。

グレース
「とりあえずやってみようというのが大切。失敗してもやることで生まれることはある」

落語家・桂福点
「笑いのTPO、これはいい、これはあかんということを考えなければいけない時期にきた」

カンニング竹山
「言語障害も番組が始まったときに比べ、今ではだいぶ慣れた。慣れるということすら知らなかった」

これは私も同じ。最初に玉木が司会のひとりとして出てきたとき、なんでこんな言葉のはっきりしない人に司会をやらせるのかなと否定的に見ていた。しかし、番組の中で玉木の奮闘する姿、お茶目な姿、真面目に論じる姿、いろんな姿や言葉に接するうち、だんだん親近感が沸いてきて、最後の方では共感を覚えるまでになっていたし、字幕に頼らなくても言ってることがわかるようになっていた。

坂出にしてもそうだ。最初見たときはちょっと引いた。重度の脳性麻痺特有のくねくねした動き、何を言っているのかわからない言葉に、いやだなという感情すら持った。しかし、やっぱり番組が進行する中で、坂出のさまざまな表情を見るうち、玉木と同じように親近感が沸いてきたのだった。

やっぱり慣れっていうのは大きいと思う。

この番組を見るまで、私は脳性麻痺がどんなものか知らなかった。すごく失礼な話だが、知能も低いんだろうと勝手に思い込んでいた。くねくねしてても言語障害があっても、コントの面白いネタをいくつも考えたり、芸人にドッキリを仕掛けてほくそ笑んだりしてる。なんや、私らと一緒やんと意外に思った。

しかし、私が見ている横でたまたま部分的に見ていたダンナや娘は障害者の笑いについては否定的だった。
「障害者を見せ物にしているみたいでイヤ」と口をそろえて言っていた。
確かにひとつ間違えばそうなってしまうかもしれない。

でも私は思う。乱暴なくくり方かもしれないが、太ってるとか痩せてるとか、目が大きいとか小さいとかと同じように、障害も個性のひとつになっちゃえばいいんだと。

養護学校に障害者を押し込めて隔離するんじゃなくて、健常者も障害者も当たり前のように、みんな一緒くたになって暮らせるのがお互いのために一番いいんじゃないのか。

そしてこうも思う。ドラマとかマンガとか、いろんなフィクションの世界に障害を持った人が普通に登場するようになったらいいのに。鳴り物入りで「障害者が登場する作品です」って宣伝するんじゃなくて、職場に学校に、そのほかいろんな場所に、普通に障害者がいて、それが特別なことでもなんでもないと思えるところまできたらいい。

障害を持っていることが罪だとか不幸だとか本人に感じさせない気遣いはもちろん必要だ。だけど、必要最低限のポイントだけ押さえたら、あとは特別扱いしたくない。相手が障害者だからって変に気を使い過ぎたくない。

うまくつきあうためには相手を知ること。障害者を知るとっかかりとして「笑い」は最適だと思うんだ。不謹慎なのかもしれんけど、障害者のお笑いって私はまったく抵抗がなかった。むしろ、こういうのどんどんやればいいのにって思った。

障害者に対して、「頑張ってる」「感動的」「勇気をもらう」なんていう言葉を健常者が言うことに対して、苛立ってる障害者は多いと聞く。そりゃそうだろう。褒め言葉のようでいて、見下している感情が隠されているような気がするもん。私が障害者だったら、あんたらを感動させるために私は障害者になったんじゃないし、と腹立つと思うよ。

そうは言っても、なかなか心の垣根をとっぱらうのは難しい。建物や道路のバリアフリーが進まず、不便を解消するための道具の技術的な限界とか、ガイドヘルパーの不足とか(介護保険の制限とか?)、よくわからんけどいろんな問題がまだまだ多くて、障害者が気軽に街に出るということができないのが最大の難関。

そうなると健常者も日常生活で障害者に接することがかなわず、慣れることができない。たまに障害者を見かけると、どうしていいかわからずおろおろしたり、目を逸らしたり、反対に好奇心丸出しでジロジロ見たりしてしまうんだな。

実は私の職場にも何人か足の不自由な人がいて、杖をついている人や車椅子の人、自力歩行がかろうじて出来る人とさまざまなんだけど、その人たちと戸口で出っくわしたとき、どんな対応をしていいかわからないんだよな。

健常者に対するのと同じように、自分が出入りしたついでに戸を開けといてあげるのはやってるけど、その人が出たあとまで待っていて、戸を閉めるまでしてあげた方がいいのか、そこまでやっちゃうと気を使いすぎなのか、よくわからない。

とりあえず、車椅子の人は大きな荷物を持っている健常者と同じ感覚がするんで、戸は閉めてあげてる。その他の人は健常者と同じように扱ってる。つまり何もしないでほっとく。
手っ取り早いのは本人にどうして欲しいか聞くことだけど、それができない。なんかそういうこといちいち尋ねるのも障害を意識しすぎな気がして・・・って、私も気を使いすぎてるんだろうな。

理屈はわかる。理想はわかるけど、意識や行動が伴わない。
やっぱり慣れなんだろうなあ。

※「笑っていいかも!?」の出演者については、一般の方もいますが、全員敬称略で書かせてもらいました。
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[ 2010/12/30 ] 倉庫4 | TB(-) | CM(0)