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奇跡の日本列島 その2

今度は海の話を。ざっとまとめただけなので、ちょっと文章が硬くて読みにくいですが、ご容赦を。

NHKスペシャル日本列島奇跡の大自然 10/10(日)「第2集 海 豊かな命の物語」

8月に25の海域でバクテリアから哺乳類までの種類を調査したところ、日本の海が1位だった。その数なんと34000種。世界の海の生き物23万種の15%を占めることになる。

海表面水温(年平均)を見ると、沖縄から北海道まで25度~5度と、温度差は20度にもなる。ひとつの国でこれほどの温度差が出来る海は世界でもほとんどない。

その温度差を太平洋で見ると、ハワイからアラスカまでに相当する。
つまり、珊瑚礁のある熱帯の海から氷の海まで、日本には地球上の全ての海がそろっているということだ。

温度差を作っているのは対流である。
北からの栄養分を豊富に含んだ冷たい流れ(親潮)と南からの温かい流れ(世界最大の海流・黒潮)が出会う場所が日本の海にはある。

赤道付近で温められた海流は風と地球の自転の影響で西向きに流れる。この流れがフィリピンの島々にぶつかり、北向きに流れを変える。
これが黒潮である 黒っぽく見えるので黒潮と呼ぶ。

カムチャツカ半島周辺から流れてくるのが親潮。
北の海にはリンや窒素など植物プランクトンの成長に欠かせない栄養分がいっぱいある。それを親潮が日本に運んでくる。

温かな黒潮と栄養分豊かな親潮が出会う場所が、銚子から三陸、釧路沖にかけての太平洋上にある。

親潮とぶつかった黒潮は複雑な蛇行を繰り返す。
大きく蛇行した黒潮が一部千切れて取り残される。これが暖水塊と呼ばれるもので、東北の沖にドーナツ型の流れとして現れる。

黒潮の水の塊が大きく回転する深さは1千メートルにも達する。それにより深く沈んでいた親潮の栄養分までが海面上へ巻き上げられ、植物プランクトンが大発生する。

暖水塊が頻繁に現れる日本の海は世界の三大漁場のひとつ。
マグロ、カツオ(暖かい海の魚)と秋刀魚、鮭(冷たい海の魚)がひとところに見られる類稀な海である。

また、大型の魚のエサとなる小魚がキュウリエソという魚しかいない。
たった1種類の小魚が支える食物連鎖は他の海にはない。

キュウリエソは日本海全体で2兆2千億匹にも及ぶ。氷河期でほとんどの生き物が死滅したあと、氷河期が終わっていち早く日本海に入り込み、適応したのが寒さに強いキュウリエソで、天敵のいない間に爆発的に数を増やしたのだった。

日本の海の8割が1千mを越す深い海だ。
日本には深海でも特に深い海溝と呼ばれる地形が四つもある(千島・カムチャツカ海溝、日本海溝、伊豆・小笠原海溝、琉球海溝)。

海溝とは6千m以上ある海の谷のこと。
こんな深い海に囲まれた国は世界でも他にない。

深海魚の生態は謎に包まれている。茨城県沖、日本海溝の水深7703mの地点で、世界で最も深い海で暮らすシンカイクサウオの仲間が発見された。
大きいもので30cm。800気圧(小指の先に軽自動車を1台載せたくらいの圧力)の水圧の中でなぜ活発に体を動かせるのか、世界中の科学者がその謎を解けずにいる。

日本の深海のうち詳しい調査が行われたのは数%に過ぎない

鉄は植物プランクトンが増えるのに欠かせない物質だが、海水には普通ほとんど含まれていない。しかし、日本のまわりの海は鉄が多い。

特に濃度が高かったのはオホーツク海の北部。中でもアムール川河口付近である。赤道付近の100倍以上にもなる。

アムール川流域には広大な湿地があり、ここから大量の鉄が溶け出している。
鉄は海水に溶けにくく、すぐ沈んでしまうし、河口から日本まで2000kmもある。

なぜ日本に鉄がやってくるのか?

流氷が鉄を運ぶのである。

流氷は海水の中の真水だけが凍り、氷の下には塩分の濃い重い水が流れ落ちてゆく。同時に鉄も流れ出す。
氷の下を流れる水は潮の満ち引きの関係で鉄と混ざり合う。その後鉄を含んだ水は密度の関係で400mまで沈み、サハリン東を流れる海流に乗り南下するが、千島列島が行く手をさえぎる。

島の間が浅いため通ることができず千島列島に沿って流れると、千島列島の真ん中にブッソル海峡(幅50km、水深2000m)がある。
そこを通って太平洋に流れ込んだ水は、北からの親潮に合流する。
大陸の鉄は1ヶ月かけて日本の海へ運ばれていたのである。

シャチ(体長8m)は生態系の頂点に立つ。知床や釧路沿岸に数百頭集まっているのがわかってきた。イルカの群れを追っている。
外洋を広く泳ぐシャチが岸の近くで見られるのは世界でも珍しい。

このように、日本の海はいくつもの幸運により生み出された奇跡の海と言える。

しかし、その日本の海が変わり始めている。

沖縄のサンゴ礁は近年珊瑚が死ぬ異変が広がっている。30度を越える水温が長く続くと白化という現象が起こるためだ。

このままだと100年で日本の海水温は3度上昇する。その影響が最も深刻なのは北の海で、50年後にはオホーツク海は凍らない海になってしまう。氷が出来なければ大陸からの鉄が日本に運ばれることはない。

豊かさを支える絶妙のバランスは、どこかひとつが狂えばすべてが失われてしまう。
数々の偶然が重なって生まれた日本の海だが、それは永遠の姿ではないのだ。
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[ 2010/11/27 ] 倉庫4 | TB(-) | CM(0)










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