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秋の夜長の絶叫事件

ある夜のこと。夕食の支度をしていたら、2階から息子が降りてくる音がした。
「何かいるっ!!」
途中で怯えた声で叫ぶと、跳んで降りてくる。
「壁になんかいるーっ!」

階段の電気をつけずに降りてきたらしく、暗い中でもはっきり見えるってことは黒い物体だな。ゴキブリかそれとも……。イヤ~な予感。ものっそイヤ~な予感。

確認しないわけにいかないので、息子と娘と三人、雁首そろえておそるおそる電気をつけてみる。

そのとたん…。

「ギャ~~~~~~~~~~~~ッ!!!」

でっかいクモ! やっぱりクモ! 階段の壁に張り付いてるぅ~~~Σ(゚Д゚ノ)ノ
しかも、大声に驚いて逃げようとしてるぅ~~~!
いかんいか~ん! どっかへ入り込ませちゃいか~ん!

だいたい毎年、今くらいの時期になると必ず出るんだよ、やつが。
なんで? なんでわざわざ家の中に入ってくんの? 外は寒いから? カンベンして~!!

どれくらい大きいかというと、肢を広げた状態で握りこぶし大ですよ。
以前にも書いたことあるけど、まさにダイエットしたタランチュラ。

娘「捕って、捕って! 逃げたらどうするの」

私「えっ、ええっ、だって、だって」

息子「無理! オレ無理! 無理無理無理無理!!」

三人して右往左往。うちの家族は全員クモが大嫌い。いつもは私かダンナがイヤイヤ退治するのだが、今日のはあまりにでかい。今まで見た中で最高記録。

しかも壁の上の方にいるので、仰ぎ見る形で始末しなきゃいけない。
もし頭の上へ落ちてきたら…と想像するだけで足がすくむ。

放っておくわけにもいかず、とりあえず掃除機と「クモに巣をはらせないスプレー」を用意する。が、誰も動こうとしない。

私「あんた何とかして。あんたの方が身長高いし手が長いし」

息子「いや何言ってんの。意味わからんし。オレ絶対無理。クモだけは無理」

こうなったらダンナに早く仕事から帰ってもらって…と、ケータイを取りに行き、電話をかけると、「おかけになった電話は電波が届かないところに…」

ガッデム! こんなときに限ってパチンコ行ってやがる~~~~!
「至急帰れ」とメールを打っておいて、また目の前の難題に挑む。

私「あかん、涙出てきた」 ←ほんと

と、娘が「とにかく下に落とすわ」と、クイックルワイパーを持って、果敢にもクモの横を通って階段を上っていく。
(後で娘いわく、「人が興奮してるのを見てると醒めるもんやな」。すごいなこの悟りよう(笑))

「やめて~、何すんの~」「刺激すんな~!」
と私たちが口々に叫ぶ中、娘はワイパーでクモを下に払い落とす。

私&息子「ギャ~~~~~~~~~!!!」

階段の踏み板の陰に隠れたクモに向かって、決死の覚悟で息子が腕を伸ばしてスプレーをかける。が、液があまり出てこないで途中で切れてしまう。
飛び出してくるクモ。叫ぶ私たち。

「何で新しいの買っとかんのや~!」とわめく息子を尻目に、覚悟を決めて掃除機でクモを吸い込む。

娘「『強』にした? 『強』に」

私「したけど…壊れかけてるし馬力が…途中で止まったらどうしよう」

「何で修理しとかんのや~!」とわめく息子を無視して、とりあえずそのままスイッチを切らずに放置。だって止めたら出てきそうで怖いもん。

そのころようやくダンナから電話がかかってくる。
「何や?」
「とにかく早く帰ってきて!」
「……クモやな?」
「なんでもいいから早く帰ってきて~!」
ははははと電話の向こうでダンナは気楽に笑っている。余裕やないかい。

それからダンナが帰ってくるまでの間の長かったこと。クモは殺虫剤のせいで掃除機の中で死んでいたらしく、ダンナが裏の雑木林に捨ててくれた。ホッ。

なんかもうドッと疲れが出た。まだ心臓がバクバクしてる。

「クモだって生きてるのに」「益虫なのに」と思ったあなた、いっぺん家の中で大グモと遭遇してみ? パニクるから。涙出るから。生物多様性とか食物連鎖とか、きれいごとだと思うから。

「なにも8本も肢なくてもいいのになあ」「腹があんなにでかくなくてもいいのになあ」「害虫食べるんやったら鳥がいればいいよなあ」「クモは絶滅してくれていいよなあ」と息子と言い合う。

都会より田舎暮らしの方が性に合ってるけど、クモだけは何度出っくわしても慣れないわ。
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[ 2010/10/31 ] オタクなハハの日常 | TB(-) | CM(4)