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地獄の中で生きる子供

小4の女の子が虐待され、ベランダで衰弱死した事件で、母親に判決が下った。長期にわたって虐待を続けて死に至らしめた後、証拠隠滅のために死体を墓地に埋めたという鬼畜の所業に下ったのは、懲役8年6月(求刑・懲役12年)。
たったこれっぽっちの軽い刑では死んだ(殺された)子も浮かばれまい。

2003年11月に発覚した、大阪府岸和田市の中3男子虐待事件を覚えておられるだろうか。こちらは実父と継母に暴行を受けた上、食事を与えられなかったことで餓死寸前になった事件。1年以上にわたって低栄養が続いたため、命は取り留めたものの、植物状態になってしまった。続報を聞かないので、たぶん状態は今もそのままなのだろうと思う。

この事件は日本中に衝撃をもたらし、事態を把握していながら何の対応も取らなかった児童相談所には抗議電話が殺到した。

私もこの事件にショックを受け、児童虐待についていろいろ調べた。そこでわかったのは日本の虐待防止対策のお寒い現状だった。

ポイントを挙げると、

●欧米に比べ、日本の児童福祉司1人あたりが受け持つ虐待児童の人数は桁違いに多く、すべてのケースに対応することが不可能。

●虐待する親から子供を引き離す(介入)ということと、虐待する親に寄り添いケアする(援助)という相反することを同じ部署が担当している(欧米は分かれている)ため、親からの信頼を得られにくく、信頼関係を壊すことを恐れて介入に及び腰になってしまうなどサポートが困難。

●親が乗り込んできて職員に暴行するケースがあるが、誰も守ってくれないので職員は命がけ。

●虐待された子供が保護される児童養護施設には大勢の子供が詰め込まれており、その1人あたりの占有面積は刑務所の囚人より狭い。さらに、非行を犯した子供と虐待を受けた子供が同じ空間で暮らすという、問題のある環境になっている。

ということ。

具体的な数字を忘れてしまったのでちょっと検索かけてみたら、ABCラジオの「ニュース探偵局DX」に「悲鳴!虐待から救う児童相談所の現状」というページがあった(08/03/30 08/04/01~08/04/05 放送)。

悲鳴!虐待から救う児童相談所の現状

そこにこういう話が載っている。

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日本子ども家庭総合研究所がおよそ2年前に調査したのですが、日本の児童福祉司が1人平均担当しているケースは100件を超えているのです。欧米はほとんど全てがおよそ20件です。日本は欧米と比べると実に5倍も担当していて、しかも欧米の場合は役割分担がなされていますから、初期のプロセスから最終のプロセスまでの一部分を行政が担っています。日本では全部のプロセスを(児童相談所が)担っています。
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2年前の調査と言っているが、この放送が2年前のものなので、4年前ということになる。岸和田の事件は相当な衝撃をもたらしたはずなのに、国の対応は申し訳程度にケースワーカーの数を増やしただけ。しかもそれ以上に事例が増えているから焼け石に水。

最近は生後1ヶ月の赤ん坊まで犠牲になっている。今まではここまでひどくはなかったと思うのだが、表面に表れなかっただけなのだろうか。それとも、やはり不景気が長く続いて社会不安が増大して、人の心がささくれ立っているのだろうか。

事件が報道され、そのおぞましい内容が明らかになると、なぜそこまでひどいことを……と思うものだが、最初からそんな凄まじいことをやっていたのではないのだろう。

暴力はエスカレートするのだ。

最初は子供が食事の皿をひっくり返しただけだったのかもしれない。じゅうたんが汚れてカッとなってたたく。次はお茶をこぼしただけでたたく。その次はこぼしそうになっただけで条件反射的に手が出る。

泣き叫ぶ子供の声にますます興奮する。同時に快感も覚える。しまいには子供が何かするのを待ちわびるようになる。こう言ったらこう口ごたえするだろう、そうしたらたたいてやろう、と暴力をふるう口実を自分で作るようになっていく。

抵抗できない弱いものをいたぶる快感にとりつかれてしまうと、そこから抜け出せなくなるのだ。

だから、この暴力の悪循環を食い止めなきゃいけない……なんて、言うまでもない当たり前のことがなぜずっと放置されているのか。「子供の楽園」と称されていた日本が「子供の地獄」になる前に、私たちは声をもっと上げなきゃいけない。

子供手当なんてもらって喜んでいる場合じゃないのだ。










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